イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル
蒸留所・・・秩父蒸留所
地域・・・埼玉県秩父市
ノンチルフィルター、ノンカラーリング
アルコール度数・・・46 %
目次
イチローズモルト ホワイトラベルは秩父蒸留所で
「イチローズモルト ホワイト」は株式会社ベンチャーウイスキーが埼玉県の秩父蒸留所で生産するエントリーモデル的立ち位置のウイスキー。
イチローズモルトは近年国内外問わず人気絶頂で、ウイスキー愛好家の間でも何かと話題にのぼるウイスキー。
少ない生産量ながらも、質の高さから大変評価が高く注目を集めています。
新商品が登場するやいなや即完売の状況が続いています。
海外のオークションで「カードシリーズ」54本が全てそろったロットが、なんと定価とは大きくかけ離れた4800万円で落札されるという驚きのニュースも有りました。
かなり高額商品になってしまいましたが、カードシーリーズの最後を飾る「ジョーカー」は今や伝説的な一本に…。
肥土伊知郎氏により始動されるウイスキーづくり
イチローズモルト ホワイトラベルが生産される、秩父蒸留所が建てられたのは2008年。
埼玉県の秩父市にて小規模ながらスタートしました。
創業者の肥土伊知郎氏は、羽生蒸留所を2000年まで稼働させていた東亜酒造創業者の孫で、サントリーに努めていたという経歴も有ります。
肥土伊知郎氏はウイスキーへの造詣が深く、ウイスキー関連書籍の監修を多く手掛けています。
2004年にベンチャーウイスキー株式会社を立ち上げるまで資金繰りなど様々な苦難があった事は有名な話。
しかし苦難を乗り越え、イチローズモルトと名付けた羽生蒸留所時代の原酒を販売。
その頃は現在のウイスキーブームとはかけ離れた状況。
紆余曲折はあるものの、後に海外でも高く評価され様々な賞を受賞し、現在に至ります。
国産ウイスキーならではの製法
秩父蒸留所はその設備や熟成樽にもこだわりが強く、ポットスチルはスコットランドから輸入した物を使用。
発酵槽には日本古来のオーク「ミズナラ」を採用しています。
熟成樽の一部は北海道から肥土伊知郎氏、自ら買い付けたこちらも「ミズナラ材」
パンチョン樽を製造し熟成に使用ています。
この辺りの事が「イチローズモルト」特有の香木系のフレーバーに繋がり、白檀や伽羅といった心地良く気高い香りを形成している要因の1つのようです。
秩父蒸留所 第2蒸留所の稼働
昨今のウイスキーブームも手伝い、秩父蒸留所のウイスキーは人気を増すばかり。
イチローズモルト ホワイトラベルは、多少流通に安定を見せるものの、他の定番商品であるリーフシリーズでさえ入手困難なほど…。
発売しては完売・終売を繰り返し、市場での高騰や転売も止まりません。
そこに一石を投じるべく、新しく第2蒸留所の建設が2018年に着工されました。
蒸溜所はこれまで生産してきた原酒を継承し増産して行けるように建設
ポットスチルは大きさこそ違えど同形の物を配置し、直火炊きでの蒸留。
第2蒸留所ではこれまでの5倍の生産量が望めます。
これはイチローズモルトファンのみならずウイスキー愛好家の大きな希望。
ホワイトラベルの流通が多少安定してきた事を見ても、先行きに期待が寄せられます。
秩父蒸留所は「Malt Dream ~世界一小さな蒸留所が出来るまで~」としてドキュメンタリー映画化されています。
DVD等の販売は残念ながら無いようです。
秩父蒸留所では現在まだ一般の蒸留所見学を受け入れていないようです。
関係者への見学は行われていますので、いつの日か解放されるのを待ちましょう。
⇒現在入手可能なイチローズモルト(通販)
イチローズモルト リーフシリーズ
イチローズモルトが定番商品としてリリースしているのが「リーフシリーズ」
種類はホワイトラベルを含め全部で5種類。
クリックで各レビュー&評価の記事へ↓
- イチローズモルト ミズナラウッドリザーブMWR
- イチローズモルト ワインウッドリザーブWWR
- イチローズモルト ダブルディスティラリーズD.D
- イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル
- イチローズ モルト&グレーン クラシカルエディション
イチローズモルト リーフシリーズは、使用原酒と熟成樽で個性付けした素晴らしいウイスキー。
各ウイスキーを
定価の設定は一律では有りませんが、全体的に高額では無いのにも好感を持ちます。
しかし流通が少ない事から定価以上の価格高騰が多く見受けられるのが残念な現状。
時折リリースされるリーフラベルの限定ウイスキーにも多くの高評価が寄せられています。
2021年にイチローズモルト ホワイトラベルのプレミアムランクとして、「イチローズモルト クラシカルエディション」が新しく定番商品に追加。
モルト比率が高く味わい深いウイスキー
イチローズモルト ホワイトラベル
リーフラベルシリーズのエントリーモデル的存在の「イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル」
市場流通を見ても、リーフラベル5種の中で最も入手しやすいのがこのホワイト。
アルコール度数が46度と僅かに高く、飲み応えがあるのもこのウイスキーの個性の一つ。
イチローズモルト ホワイトの原酒は?
イチローズモルト&グレーン ホワイトラベルは、2008年に蒸留を開始した秩父蒸留所のウイスキー原酒をキーモルトとし、9蒸留所のモルト原酒と2蒸留所のグレーンウイスキーをブレンド。
ホワイトラベルはワールドブレンデッドウイスキーというカテゴリーに属し海外のウイスキー原酒を使用して作られます。
残念ながら使用原酒の蒸留所名は明かされていません。
近年、原酒不足からか国産ウイスキーを生産する各社から世界の5大ウイスキーをブレンドして作るワールドブレンデッドウイスキーがリリースされています。
サントリーAO(碧)もこの代表格。
国産ウイスキーの良さを表現し、定価の設定を低く抑えられる利点があります。
バッチごとに振り分けられたロットナンバー
「イチローズモルト リーフシリーズ」のバックラベルには右下にロットナンバーが刻印されています。
このボトルだと「299番」
番号が違えばバッティングされるウイスキー原酒も異なり、多少の味の違いも現れます。
飲み比べしてみるのも一興。
ロットにより時代ごとの味わいの違いを顕著に感じられるのもホワイトラベルを含め、このリーフシリーズの魅力の一つ。
イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベルの定価は?
イチローズ モルト ホワイトラベルの定価:3,500円
価格が高騰している時期もありましたが、比較的現在(2022年)は落ち着いているように思えます。
ネット通販を使えば定価に近い価格で入手可能。
イチローズモルトが香る「ウイスキーケーキ」なども作られています。
お中元やお歳暮、バレンタイデーなど、技ありな贈り物として大活躍。
イチローズ モルト&グレーン テイスティング・レビュー
イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベルの評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
カラーは輝くゴールド。
香りははちみつの様な甘い香りと洋梨。
口に含むとドライでスパイシー、イチローズモルト特有の香木系の香りが新鮮に上がる。
ライトボディだがアルコール臭は強くなく軽やか。
ブレンデッドウイスキーながらシングルモルトウイスキーを飲んでいるような個性と満足感を得られる。
しかしフィニッシュは、それ程長く続かずスムースでドライに切れ上がる。
加水すると香木系の味わいに潜むビターな渋みを少々強く感じる。
ハイボールにすると不思議と印象が変わり、森林の様な爽やかな香りが立ち上り、軽やかで心地よい。
イチローズモルト ホワイト オススメの飲み方は?
この手のウイスキーによくあるピりつくアルコールのネガティブな味わいが少なく、ストレートで飲んでも十分に楽しめる。
しかし、最もおすすめしたい飲み方は「ハイボール」
香りだつどこか森林を想わせるような味わいは、飲み心地良く印象に残る味わい。
イチローズモルト ホワイト コストパフォーマンス&まとめ
Ichiro’s Malt & Grain White Label
- イチローズモルトを知るにはまずはここから
- 海外原酒を使用するウイスキー
- 香木を想わせるハイボールがおすすめ
- 流通が安定し定価で買える
品薄、終売が続く国産ウイスキーの中でも特に目にする事が少ない「イチローズモルト」
その中ではこの「イチローズ モルト&グレーン ホワイトラベル」は比較的落ち着いた流通と価格で、目にする機会にも恵まれるかと思います。
イチローズモルト ホワイトラベルは、ワールドブレンデッドウイスキーというカテゴライズで海外産の原酒を使用して生産されています。
しかし、この価格帯で「イチローズモルト」の個性に触れる事が出来るウイスキーは他にありません。
まだを口にされた事のない方は、この辺りから初めてみるのはいかがでしょうか。
品薄がゆえ、定価を大幅に上回るプレミアム価格での販売も行われています
↑2022年現在、流通が安定している様でネット通販を使えば定価での購入が可能になっています。
定価で販売されている酒屋と入荷のタイミングを合わせての購入をオススメします。
「イチローズモルト ホワイト」は安泰かと思われますが、リーフシリーズは、いつ完売・終売になってもおかしくありません。
気軽に口にできる今の内に、、、
コスパ優良
ホワイトラベルから更に深みを増し、熟成感を感じる味わいへと仕上がりを見せている「リミテッドエディション」
限定ウイスキーではありますが、タイミングさえ合えば適正価格で販売されている事もあります。
イチローズモルトから2020年に発売された限定ウイスキー
新型コロナウイルスの流行で大打撃を受けたバーや飲食店に向けてのリリース。
ハイプルーフ50.5度でのボトリング
現在少量ですがネット通販で販売されているようです。
イチローズモルト「リーフシリーズ」と言えばやはりこれ「MWR ミズナラウッドリザーブ」
最近は、値上がりしたボトルしかほとんど目にしなくなってきました。
200mlの商品は比較的購入しやすいので下記からチェックしてみて下さい。
コチラは秩父蒸留所の原酒に「ピート」を炊きこんで作られた「秩父 ザ・ピーテッド」
文句なく素晴らしい商品なのですが、希少な故その価格が、、、
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
国産ウイスキーの雄「イチローズモルト」更に深く触れてみては