埼玉県にある秩父蒸溜所で生産される国産ウイスキーの人気銘柄「イチローズモルト」
数ある定番商品の中でウイスキー愛好家から熱い注目を浴びる
「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ」
緑の葉っぱラベルが特徴のこのウイスキー。
実際にテイスティングし定価を基準にコスパで評価、購入を検討している方や、ウイスキー愛好家に向けて、その価値と楽しみ方を紹介していきます。
- イチローズモルト ダブルディスティラリーズは終売するのか?
- ピュアモルト?
- 味わいや飲み方は?
- その魅力は?
- 定価と実際にの販売価格は?
などなどを中心に徹底解説
イチローズモルト緑やDDの相性で親しまれているウイスキーの全貌に迫ります。
イチローズモルト ダブルディスティラリーズ DD
- 蒸留所:秩父蒸留所・羽生蒸留所
- 地域:埼玉県秩父市
- アルコール度数:46%
- カテゴリー:ブレンデッドモルトウイスキー
- 熟成年数:ノンエイジ
- スタイル:ノンチルフィルター・ノンカラーリング
「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ DD」
銘柄 | イチローズモルトダブルディスティラリーズ DD |
---|---|
生産者 | 株式会社ベンチャーウイスキー |
定価 | 8,800円(2024年Amazon最安値14,800円/送料込) |
容量 | 700ml |
飲みやすさ | |
当ブログコスパ評価(定価) | |
ウイスキーの味わい | モルティーで華やか「オリエンタルな風が吹く」 |
緑の葉のラベルが印象的な「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ」
D.Dの相性で親しまれているこのウイスキーは、埼玉県 秩父市のベンチャーウイスキー株式会社所有の秩父蒸留所で生産。
本記事では、イチローズモルトダブルディスティラリーズの特徴やその魅力について詳しく解説。
このウイスキーは閉鎖蒸留所の原酒を使用している事も有り、現在の仕様での終売は免れません。
定価を基準にコスパを評価、購入を検討している方や、ウイスキー愛好家に向けて、その価値と楽しみ方を紹介。
今や日本国内だけでなく、世界各国で高い評価を得ている秩父蒸留所。
詳しくは以前コチラで触れました
イチローズモルト D.D(ダブルディスティラリーズ)の原酒
- ベンチャーウイスキー株式会社の秩父蒸留所
- 東亜酒造の羽生蒸留所
「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ」に使用されている原酒は、肥土伊知郎氏が創業した株式会社ベンチャーウイスキーの秩父蒸留所原酒と、その祖父が創業した東亜酒造の羽生蒸留所原酒。
ダブルディスティラリーズとは、二つの異なる蒸留所で生産された原酒をブレンドする手法を指します。このブレンドにより、複雑で奥深い風味が生まれています。
リーフシリーズ唯一のピュアモルト(ブレンデッドモルト)
ピュアモルトウイスキーとは、複数の蒸留所で生産されたシングルモルトウイスキーをブレンドしたものを基本的には指します。ブレンデッドモルトと同義で国産ウイスキーでは竹鶴が有名。
しかし以前は山崎にもピュアモルトという文言が添えられていました。この辺りの事は山崎18年の記事で深掘りしました↓
ピュアモルト(ブレンデッドモルト)である「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ」は、シングルモルト同様に原材料が100%大麦麦芽である事が特徴です。
しかし、異なる蒸留所のモルトウイスキーがブレンドされることで、より複雑で深みのある味わいが生まれます。
羽生蒸留所の伝統的な風味と、秩父蒸留所の革新的な製法が融合し、複雑で豊かな味わいが特徴。このブレンドにより、他のシングルモルトにはない深みとバランスの取れた風味が実現されています
それぞれの原酒個性と特徴を見ていきましょう。
羽生蒸留所の原酒
東亜酒造株式会社の羽生蒸留所は、埼玉県羽生市に肥土伊知郎氏の祖父により操業。
羽生蒸留所のモルト原酒は、パンチョン樽を主体としたシェリー樽で熟成されたウイスキー
蒸留所が稼働していたのは1946年から2000年まで、現在は閉鎖蒸留所となり、単体で口にする事は困難になってしまいました。
秩父蒸留所の原酒
秩父蒸留所が稼働したのが2008年、その事からも使用原酒の酒齢の若さが伺えます。
秩父蒸留所では、熟成にはミズナラの樽を多く使い、仕込み水には天然のミネラルが溶け込んだ大血川渓谷水系の軟水を使用。
大麦麦芽には少量ではあるものの、地元である埼玉県産の大麦を使い、フロアーモルティングも行われています。
記事執筆時点では秩父蒸溜所原酒のみのレギュラーラインナップは存在せず、不定期に限定ボトルが生産されています↓
緑のラベルのイチローズモルト
新緑を想わせる緑のグラデーションが美しいイチローズモルトDD。
ラベルには国産のピュアモルトウイスキーであることが記されています。
バックラベルには2000年に羽生蒸溜所が最後の蒸溜を終えた事や2008年に蒸溜を開始した秩父城りゅじょと原酒を合わせたことなどが記されています。
イチローズモルト ダブルディスティラリーズは終売するのか?
イチローズモルトダブルディスティラリーズは、ウイスキー愛好家から高い評価を受けている一方で、その生産量は限られています。
これは、蒸留所が生産能力を超える需要に応じることが難しいためです。
特に、羽生蒸留所の原酒は既に生産が終了しており、在庫が限られていることから、今後の供給がさらに困難になることが予想されます。
現時点では終売の予定もなく、生産は継続されています。
しかし、前述した通り、閉鎖蒸留所の原酒は必ずいつかは尽きる物…現在の仕様での終売を免れる事は出来ません。
入手の機会がある今のうちに…。
⇒現在入手可能なイチローズモルト(通販)
イチローズモルトD.D テイスティング・レビュー
イチローズ モルトD.D(ダブルディスティラリーズ)の評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
カラーはイエローがかったゴールド。
香りは蜜のような甘い香りに白檀のような香りが奥に潜む。
口に含むとスパイシーなジンジャーやブラックペッパーのような味わいがほのかな蜜のような甘みと共に舌を包み込む。
飲み進めていくと中盤あたりにウッディな味わいが現れそこにスパイシーでモルティーな甘み、青みのある爽やかさが混ざり合う。
ヤングエイジのウイスキーを飲んだ時のようなエステリーな味わいに似た風味も僅かに感じられる。
鼻腔に上がる爽やかな風合いに好感が持てます。
フィニッシュでは少々ビターな味わいも現れどこか爽やかでオリエンタルな印象を残し白檀の香りとともにゆったりと続く。
加水すると柑橘の香りと蜜のような甘みが際立ち心地よく飲みやすい 爽やかな印象も。
ロックにすると今度はドライさも前面に現れるがフィニッシュではほのかな甘みが残る。
ハイボールにするとすっきりと爽やかな酸味を伴うハイボールに仕上がり飲みやく軽やかな香り立ち。
Ichiro’s Malt Double Distilleries おすすめの飲み方は?
イチローズモルトダブルディスティラリーズの飲み方は、貴重な原酒が使用されているという観点からも「ストレート」がおすすめ。
ストレートで飲んだ時の甘みの中にふわりと感じるオリエンタルな風合い…。筆者はこれにとても好感を持ちました。
同時に少しもったいなくも感じますが、華やかに香るハイボールも悪くない…。
イチローズモルトダブルディスティラリーズ「コスパ&評価」まとめ
Ichiro’s Malt Double Distilleries
- モルトウイスキーだけを使用するピュアモルトウイスキー
- 閉鎖蒸留所の貴重な原酒を使用
- ~オリエンタルな風が吹く~
- 終売は免れないウイスキー
ここまでレビューしてきた「イチローズモルトダブルディスティラリーズ」
味わいを簡潔に述べるならば「軽やかでどこか懐かしさを感じるオリエンタルな風合い」
使用されている秩父蒸留所のウイスキー原酒は、秩父蒸溜所がオープンしたのが2008年という事からから考えても、当然リリース当初は使用原酒の若さが伺えました。
当時、筆者がこのウイスキに付けたキャッチフレーズが~オリエンタルな風が吹く~↓
それほどまでにイチローズモルト特有の白檀の様な香りと共に原酒の若さを感じていたのを記憶しています。
しかしそれがウイスキー自体の爽やかな旨味に変わり、バランスの良い素晴らしさに繋がっていて、それは現在でも変わりません。
秩父蒸留所原酒と共にブレンドされている羽生蒸留所のウイスキー原酒のクオリティーの高さ、これにも助けられているのかもしれません。
D.Dを始め、イチローズモルトのリーフシリーズンにはバックラベルにロットナンバーが刻印。当たり前ですが、ロットごとにバッティングしている樽が異なり、味の違いを感じる事が出来ます。
筆者はこれまで数度に渡りイチローズモルトダブルディスティラリーズを購入してきました。
数年前、最初に頂いた時よりも今回の記事でテイスティングしたロットは、原酒の若みのようなものを多少感じました。
そして2024年現在、久しぶりに飲むとテイスティングコメントを作成した時よりも麦芽由来の甘みを感じ原酒の若さが抑えられ更に飲みやすく感じました。
このウイスキーは、リーフシリーズの中でも特にロットごとの違いを大きく感じるように思えます。
この変化も楽しみの一つでしょうか。
緑のリーフシリーズD.Dの相性で親しまれているこのウイスキー、 現在は秩父蒸留所の定番アイテムとしてラインナップされていますが、羽生蒸留所の原酒の枯渇により終売するのは必然。
飲むことが出来る今のうちに飲んでおくのが得策なのかもしれません。
コスパ良好
購入しやすい価格の200mlサイズのボトル
リーフシリーズである、ミズナラウッドリザーブ・ワインウッドリザーブ・ダブルディスティラリーズ・クラシカルエディション・リミテッドエディションの5本セット
飲み比べや、お中元お歳暮などにも最適
ホップを利かせた苦みの強いビールIPAカスクでフィニッシュをかけたイチローズモルトウイスキー。
フルーティーな甘みと独特の苦みが大変強くフルボディ。
イチローズモルトの中でも一番話題性の高い「カードシリーズ」の最後を締めくくるジョーカー。
こちらは生産数がかなり少ない「モノクロ」
一度は口にしてみたいのですが価格が…。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
リーフシリーズに定番商品として追加された「イチローズモルト クラシカルエディション」レビューしました↓
国産ウイスキーのブレンデッドモルトならAMAHAGANもおすすめ
イチローズモルトダブルディスティラリーズの次は…
ピュアモルトの雄「竹鶴」↓