サントリー ワールド ウイスキー碧AO
蒸留所・・・山崎蒸留所・白州蒸留所・アードモア蒸留所・グレンギリー蒸留所・
クーリー蒸留所・ジムビーム蒸留所・アルバータ蒸留所
熟成年数・・・ノンエイジ
生産者・・・サントリー
アルコール度数・・・43 %
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サントリー ワールド ウイスキーAO碧
ここ数年国産ウイスキーを取り巻く状況は 年々悪化しているように感じます。
響17年・白州12年 の休売、山崎18年を始め既存のシングルモルトウイスキーの銘柄は品薄からの価格高騰。
サントリーを始め 国産ウイスキーの 原酒不足はもはや蔓延的という以外ありません。
「サントリー ワールドウイスキーAO 碧」の発売は、原酒不足の現況に一石を投じる 最も効率的な製法と言えるのではいでしょうか。
サントリーウイスキーAoの発売から3年後には…
碧Aoスモーキープレジャー が限定販売されました
こちらの記事でレビューしました↓
ウイスキーAoはサントリーが5大ウイスキーをブレンドして作るワールドブレンデッドウイスキー。
2014年サントリーホールディングスによりビーム社の買収が行われます。
これによりサントリーは世界5大ウイスキーの蒸留所を保有するウイスキーメーカーに。
今回ワールドブレンデッドウイスキーという形で「ウイスキー碧AO」が発売された背景にはこのことが大きく関係します。
ちなみに世界5大ウイスキーとは?
- ジャパニーズウイスキー
- スコッチウイスキー
- アメリカンウイスキー
- カナディアンウイスキー
- アイリッシュウイスキー
上記以外の国でもウイスキーは生産されていますが、特に世界5大ウイスキーの水準が高いとされています。
最近では台湾のカバランを始め、5大ウイスキー以外にも素晴らしい産地が増えてきました。
サントリーAO碧に使用した原酒のウイスキーは?
↑岡田将生さん・井口理さん主演でサントリーワールドウイスキーAo碧をハイボール&ロックで飲むシーンが収められたCM動画。
サントリー チーフブレンダー 福與伸二氏は下記7種の原酒を厳選
- アードモア蒸溜所のスモーキー原酒
- グレンギリー蒸溜所の原酒
- クーリー蒸溜所のノンピート原酒
- ジムビーム蒸留所の原酒
- アルバータ蒸溜所の原酒
- 山崎蒸溜所のシェリー樽熟成原酒
- 白州蒸溜所のスモーキー原酒
今回のブレンドはこれまでの響の時のような調和ではなく、個性どうしを合わせるという事がテーマ。
それぞれの個性が主張しあいます。
ウイスキーAOの原酒① スコッチ[アードモアのスモーキー原酒]
ブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」のキーモルトとしても名高いアードモア
ハイランドで100%ピーテッドモルトを使用してシングル・モルトを仕込んでいるのはアードモアだけ。
ウイスキー碧の味わいに仄かにスモーキーな味わいを
ピーテッド麦芽のフェノール値:12~14ppm
ウイスキーAOの原酒② スコッチ[グレンギリーの原酒]
スコッチウイスキーからモルト原酒として選ばれたもう一つの蒸留所「グレンギリー」
ノンピートの原酒を使い、ヘザーやはちみつのようなまろみ、スパイシーさを碧の味わいに与えています。
ウイスキーAOの原酒③ アイリッシュ[クーリー蒸留所の原酒]
アイルランドのウイスキーからはクーリー蒸留所のノンピート原酒が選出。
クーリー蒸留所といえば、ピーテッド麦芽が使用された「カネマラ」が有名ですが、今回使用されたのはノンピートのウイスキー原酒。
クーリー蒸留所生産で、ノンピートのシングルモルトといえば「ターコネル」
ウイスキーAOの原酒④ アメリカン[ジムビーム蒸留所の原酒]
サントリーAO碧の最初に鼻腔に上がるバニラのような香り、コーン由来の穀物系の甘みはアメリカンウイスキーによるもの。
ジムビーム蒸留所の原酒を楽しむなら少々アルコール度数が高いですが「ノブクリーク・シングルバレル」がオススメ
ウイスキーAOの原酒⑤ カナディアン[アルバータ蒸溜所の原酒]
スムースで軽快な飲み口が印象的なカナディアンウイスキーからは「アルバータ蒸留所」
ゆったりとした飲み口やフィニッシュ、それぞれのウイスキーの個性にまとまりを付けているのはこの原酒のおかげではないでしょうか。
ウイスキーAO碧に使用された原酒とは少々異なりますが、少量のシェリーをブレンドして作られた濃厚なウイスキー↓
ウイスキーAOの原酒⑥ 国産ウイスキー[山崎蒸溜所のシェリー樽熟成原酒]
サントリー山崎蒸留所が生産するシェリー樽熟成のウイスキー。
最近市場でかなりの高額で取引されているウイスキー原酒。
値上がりする以前、遥か昔に頂いた時の重厚でフルーティーそれでいて穏やかな味わいが思い出されます。
碧のフルーティーで複雑な味わいの構成に組みします。
ウイスキーAOの原酒⑦ 国産ウイスキー[白州蒸溜所のスモーキー原酒]
ウイスキー碧のスモーキーな味わいを形成するジャパニーズ2つ目の原酒「国産ウイスイキー白州」
スモーキーなだけでなく、白州の清涼感のある爽やかな味わいををプラス。
「白州 へビリーピーテッド」価格高騰で最近はめったに飲めなくなってしまいました…。
五角形のボトル形状の意味
サントリーaoのボトルは上記画像のようにスクエアボトルの端を切り落としたような5角形のデザイン。
5角形のボトル形状が意味するのは「世界5大ウイスキー」
デザイン性にもサントリーらしい気配りが見て取れます。
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青いラベルの意味と羅針盤
深く美しいブルーのラベルは世界を繋いでいる海の青色を表現したもの。
青いバラなどに始まり、サントリーをイメージするカラーですね。
ボトルネックには波の模様の上に描かれた羅針盤。
青い海を航海するかのようなデザイン。
「サントリーAO」の墨文字を記したのは書家の荻野丹雪氏。
NHKの大河ドラマ「新選組!」の文字を描いた事でも有名。
サントリーウイスキーのラベルで印象的な墨文字が記されているのが下記4本
- 響
- 知多
- 白州
- 山崎
その内、響・知多は荻野丹雪氏の墨文字。
ウイスキーAO碧の販売&予約
「サントリー ワールド ウイスキー碧AO」は発売当初は限定販売のウイスキー。
(2024年現在は定番ラインナップ)
現在は流通も安定し、購入しやすくなりました。
発売日は?
ウイスキーAOは2019年、2回に分けて36万ケースを発売する事が決定しています
- 4月16日~夏の間にかけて
- 秋から冬の間にかけて
サントリーが生産する近年の限定ウイスキーと違うのが本数。
現在の流通量から考えても少なくとも年内は購入可能ではないでしょうか。
秋頃に品薄になれば2回目の発売前に予約が必要になるかもしれませんが、今の所その心配もなさそうです。
2020年からはある程度流通が安定しているようです。
サントリー ウイスキーAO碧の定価は?
- 価格:5,000円
- 容量:700ml
- アルコール度数:43度
発売当初の定価(希望小売価格)は5,000円。
2024年に行われたサントリーの大幅な値上げの際に 定価6,000円となりました
第1回目の発売の頃は予約も含めて価格の高騰が見られましたが…
現在は定価での販売が主流となっています。
専門店でも多少見かけますが、ネット通販での購入が確実ではないでしょうか。
※価格にかなりのバラつきがあります(2020年現在)最安値をしっかりチェックして購入しましょう。
「サントリー ワールド ウイスキー碧AO」の最安値をチェック(通販サイト)
サントリーAO碧「テイスティング・レビュー」
サントリーワールドウイスキー碧AOの評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
香りは桃やりんごを感じるフルーティーな香りとバーボンのバニラやコーン由来の甘い香りが混ざり合う。
口に含むと それほど個性的には感じないのだが、まずバーボンウイスキーに属する バニラ系の味わいが手始めに上がる。
心地よい酸味でフルーティーな味わいも感じとれるのだが、同時に口の中をアルコールによる辛味が襲う。
この辺りの刺激から原酒の若さが伺える。
飲み進めていくと中盤あたりに ジャパニーズウイスキーに見られる香木の風合い、 スコッチウイスキーからのスモーキーな香りが僅かに上がっては消えていく。
ボディはミディアムライト
アルコール感は感じるものの、終始飲みやすいという印象。
フィニッシュではやはりアメリカン・カナディアンウイスキー系の味わいが強く感じ取れるが、 本来のそれほど強烈ではなく 穏やかでゆっくりと そしてドライに消えていく。
加水するとドライでピリッとした印象が少々膨らみ、共にスコッチやジャパニーズウイスキー系の香りが顔を出してくるのも面白い。
ロックにすると 加水した時に感じたドライさと穀物系の甘みが顔を出し、わずかながらオイリーな味わいが楽しめる。
ハイボールにすると 一気に華やかでさわやかな印象へと変化を遂げる。
SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao「おすすめの飲み方は?」
ストレートでももちろん楽しめると思うのですが、多少アルコールの強みを感じるので 人によっては苦手と感じる方も・・・。
おすすめしたい飲み方はロックとハイボール。
ストレートの時と印象を変えるのが面白い
↓ハイボールが好みの方はコチラの記事もオススメ
サントリーAO コストパフォーマンス&まとめ
原酒不足が続き、終売・休売のニュースを繰り返してきたサントリーが、満を持してリリースしたワールドブレンデッドウイスキー
「ウイスキーAO碧」という海外受け良さそうなネーミングとデザイン、そして製法にジャパニーズウイスキーの現状を感じます。
世界5大ウイスキーをブレンドしたウイスキーAO
原酒不足という問題点を考えた上でも、国産ウイスキーに感じる気品やそれなりの深みをこの価格で味わえる「ワールドウイスキー碧AO」の登場は嬉しいニュース。
異常なプレミア価格のつけられた山崎や響を買うよりもコスパ的に見ても大いにプラス。
国産ウイスキー系・スコッチ系ともアメリカンウイスキー系とも言えないこの独特な香りと味わいは一度飲む価値あり 。
ハイボールや水割り好きの方に特にオススメできるウイスキーではないでしょうか。
評価:コスパ良好
グラス付きパッケージも限定で発売
2016年に滋賀県の琵琶湖近郊に設立された長濱蒸留所
設立から2年後にボトリングされたAMAHAGAN。
海外のモルトウイスキーと自身の原酒をブレンドしてボトリングされたワールドブレンデッドモルトウイスキー
AMAHAGANの味わいや種類をレビューしました
ウイスキーaoとの飲み比べも一興↓
サントリーのウイスキー原酒をバッティングして作られた、海外限定のウイスキー季(TOKI)
日本での公式販売は無く、アメリカ・カナダ・イギリスで販売されているウイスキー。
ウイスキー季(TOKI)に使用された原酒
- 白州原酒
- 山崎原酒
- 知多原酒
ベースに選ばれた原酒は白州12年、そこへ山崎と知多をブレンド。
逆輸入で少量ですが日本でも流通しています
サントリーウイスキー碧AOの次は…
イチローズモルトが生産するもう一つの国産ワールドブレンデッドウイスキーにも注目↓
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
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スモーキーな碧にも触れてみよう
静岡蒸溜所が生産するワールドブレンデッドウイスキーも秀逸。
バナナが香る…特徴的な味わい↓