蒸留所・・・白州蒸留所(サントリー)
地域・・・ 山梨県北杜市白州町
熟成年数・・・12年
アルコール度数・・・43 %
「白州」ジャパニーズシングルモルトウイスキー
サントリーがボトリングする国産ウイスキー「山崎」と並び、誰もが知るシングルモルトウイスキー「白州」
昨今のジャパニーズウイスキーブームにより、原酒不足は悪化し、品薄からの定価自体の値上げ…
白州12年はとうとう休売・終売へと向かってしまいました。
世界的に見てもめずらしい森に囲まれた蒸留所「白州蒸留所」
創業や歴史、熟成などウイスキーの成り立ちを調べていきたいと思います。
再販!!数量限定 白州12年
- 発売日:2021年3月30日
- 価格:8,500円
サントリーからニュースが届きました。
白州12年が再販復活します。
数量限定では有りますが、中長期的に安定供給の見込みが立ったのが再販の理由。
終売ではないものの長い休売かなと覚悟をしていただけに嬉しいニュース。
本数はさほど多くはないと思うのですが、販売価格は休売前と同価格。
国産ウイスキー高騰のなか、好感が持てます。
休売中は3万円を超える価格の高騰…。
数量限定では有りますが中長期的な再販。
流通量に期待しつつ、値上がりしていない場所と時期を見計らって購入しましょう。
白州蒸留所の操業
出典:https://www.suntory.co.jp
白州蒸留所が創業したのは1973年。
ウイスキー造り50周年を記念して甲斐駒ケ岳の麓に蒸留所を開設。
それから21年が経過した1994年にシングルモルトウイスキー白州が誕生することとなります。
「サントリー ウイスキー 白州」名前の由来は?
まず読み方は「白州」と書いて「ハクシュウ」
知らないと中々読めない読み方かもしれません。
その名前の由来は、蒸留所の所在地である山梨県北杜市白州町から。
甲斐駒ケ岳一帯は海底からせりあがった花崗岩の塊。
山から流れ出す水が谷の岩肌を削り、ふもとに白砂の扇状地をつくった事から付けられた名前。
水へのこだわりから作られた白州蒸留所
白州蒸留所の所在地はウイスキーの源である水にこだわり、決められた場所。
名水百選、尾白川でも知られる名水どころ。
この水はやわらかく、ミネラルバラスに優れています。
蒸留所敷地内にある工場で作られる「サントリー天然水 南アルプス」としてもお馴染みです。
「なぜ、この場所なのか?」
サントリー白州蒸留所のPR動画
ウイスキーが作られる蒸留所の美しい景色が余すことなく登場
白州蒸留所見学
白州蒸留所は蒸留所見学を受け付けています。
たくさんの施設があり、ウイスキーファンには夢のような場所。
お土産販売所では、白州蒸留所の限定ウイスキーやグラス、樽材で作られたお皿やお箸などウイスキーグッズがたくさん販売されています。
森薫るハイボールタンブラーはネット購入可能
しかし昨今のウイスキーブームで予約なしでは見学する事が出来ません。
蒸留所見学を考えている方、予約は必須です。
サントリウイスキー白州が出来るまで
- 木桶の発酵槽
- 直火蒸留
- 2塔の連続式蒸留器
- 南アルプスの天然水
- 製樽工場を配備
サントリーウイスキー白州のあの独特なフレーバーは様々な生産過程によるもの。
南アルプスの天然水の同敷地内にあり、その事からもこの地域が優れた水に囲まれた場所である事が伺えます。
蒸留所は世界的にも珍しい森の中に佇み、ウイスキー原酒は森の薫りを吸収し熟成。
蒸留所内には製樽工場も配備し、新樽の作成から古樽の修理まで自社工場で行われています。
発酵には木桶の発酵槽を使用。
蒸留は大きさや形状の違う蒸溜釜を使用し、初留には直火蒸留を採用。
2010年には白州蒸溜所敷地内にグレーンウイスキーを生産すべく連続式蒸留器を設置、2013年から本格的に稼働
2014年には10億円をかけてポットスチル4基増設し16基に。
これだけの設備投資の甲斐も無く、供給を安定させる事は出来ず一度は白州12年は終売へ…
サントリー ウイスキー「白州12年」
1994年に白州ブランドの最初の一本として登場した「白州12年」
白州蒸留所で12年以上熟成させたモルトウイスキー原酒のみを使用して作られたウイスイキー。
当時の定価はそれほど高額では無く、酒販店のみならずスーパーなどでも見かけました。
後に沢山の名誉ある賞を受賞することとなります。
現在「白州12年」は白州ブランドの中で、熟成年数が表記されているラインナップ中、一番若いアイテム。
以前は、深緑のラベルの10年熟成品がボトリングされていましたが、数年前にノンエイジに切り替えられてしまいました。
そしてウイスキーファンに長く愛飲されてきた白州12年も休売・終売を迎えました。
そうなると「ノンエイジ」「18年」「25年」というラインナップに
少々バランスに難を感じます。
「白州12年の定価」と価格推移
終売(休売)から復活した、白州12年の定価を確認しておきましょう。
白州12年の定価:15,000円
- 白州12年の2022年の定価:10,000円
- 2022年以前の定価は 8,500円(希望小売価格)
- 15年前の定価が6,780円
価格推移を見ても定価自体の値上げ幅からウイスキーブームと原酒不足の両方が顕著に伺えます。
しかも終売からの復活後も変わらず品薄で、この価格での購入は難しくなっているのが現状。
休売・終売から復活しても状況はさらに悪化…
ジャパニーズウイスキーの人気の高さから考えても値上げ後も品薄から更に高騰することが予想されます。
「白州12年」テイスティング・レビュー
白州12年の評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
カラーは輝く黄金色。
香りは爽やかな 少々酸味を伴うかおりに蜂蜜系の甘い香りが融合。
口に含むとまず最初に蜂蜜や柑橘を感じる重厚な甘みが広がる。
その後、少々モルティー味わいとともにウッディな一面もわずかに顔を出す。
ボディは爽やかで軽やかでありながらもそれなりに厚く満足度は高い。
フィニッシュではドライなキレのような印象を抱く反面、甘酸っぱく長い余韻も続く。
加水するとさらに飲みやすくなり、白州でよく形容される爽やかな森林や、青りんごのイメージがより感じられるようになった。
ロックにすると多少ドライでビターな味わいが感じられるもののやはり爽やかで飲みやすい。
ハイボールにするとソーダとの相性の良さが確かに伺える。すっきりとまとまり、キレを感じるもののふくよかな甘みもフィニッシュにしっかりと残り、少々をもったいないような気はするが極上のハイボールに。
「山崎12年と白州12年」飲み比べ
「山崎12年」と「白州12年」飲み比べてみると…
山崎12年の方が口に含んだ瞬間の甘みを強く感じる分、重厚で上質実に最初は感じられました。
しかし、フィニッシュに向かうにつれ 白州12年の若干のスモーキーフレーバーを伴った甘みが徐々に追いかけてきて口中に広がり、複雑さと共に両方の満足感を同クラスに持っていくように感じました。
「白州12年」コストパフォーマンス&まとめ
サントリーが生産するジャパニーズシングルモルトウイスキーの中でも 山崎と双璧をなす白州。
原酒不足からの 品薄による値上げにより、なかなか入手困難なウイスキーになってしまいました。
そしてとうとう休売(ほぼ終売状態)
しかしウイスキー愛好家としては、ジャパニーズウイスキーを語る上で一度は飲んでおきたいウイスキー。
今日まで長くウイスキーファンに愛されてきた白州12年も休売、終売を免れることはできませんでした。
誠に残念です。
その後、休売からの復活を遂げましたが、2024年に大幅な値上げ…。
すでに定価での購入は難しいかもしれませんが、更なる状況悪化の前にまだ飲まれた事のない方は早めにチェックした方が良いかもしれません。
コスパ並
白州18年の限定ボトル
ラベルに森の蒸溜所と称される白州蒸溜所のシルエットが美しく描かれ、清流がせせらぎ、鳥がさえずる白州の森が描かれた桐の箱に収められています。
見た目もとても美しいボトルです
白州の味わいを構成するさまざまな原酒の中から、スモーキータイプの原酒だけを厳選してヴァッティングした「白州ヘビリーピーテッド」
冷却ろ過を施していない(ノンチル)、アルコール度数48%のモルト原酒。
ピーテッド原酒由来のスモーキーな味わいをより深く堪能できるウイスキー。
白州蒸留所のシェリー樽原酒のみを厳選してボトリングしたシングルモルトウイスキ
ー。
冷却ろ過を施していない(ノンチル)、アルコール度数48%のモルト原酒。
シェリー樽由来の深くフルーティーな味わいを堪能
白州蒸留所のヴィンテージモルト。
蒸留とボトリングの年がラベルに表記され、アルコール度数56度でボトリング。
かなり高額ではありますが、一度は試してみたいウイスキー。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
白州12年の次は…
サントリーが生産するブレンデッドウイスキー最高峰「響」
ブレンダーズチョイスはワイン樽熟成原酒使用でフルーティーな味わい↓
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