ラベルに蒸留所名が記載されていない覆面アイラモルト「スモーキースコット」
名前の通り個性的で、ピートによる強烈なスモーキーフレーバーが堪能できるウイスキー。
今回の記事では、スモーキスコットの種類や中身に使われたウイスキー原酒・熟成樽など詳細に迫ります。
同銘柄最強クラス
『スモーキースコット カスクストレングス』
味わいはいかに?
テイスティング&レビュー、おすすめの飲み方や定価をコスパを評価していきます。
スモーキースコット カスクストレングス
限定ウイスキー
蒸留所・・・カリラ蒸留所
地域・・・アイラ島 ポートアスケイグ
熟成・・・5年
熟成樽・・・バーボン樽
アルコール度数・・・58.2度
スモーキースコットとは
大きく映し出されたアイラ島をモチーフとしたラベル。
「スモーキースコット」
名前で連想する通り、アイラ島産のスモーキーな シングルモルトを選定してボトリングしたウイスキー。
スモーキースコットの中身の原酒はカリラ5年
- スモーキースコットの原酒:カリラ5年
- スモーキースコットの熟成樽:バーボン樽
スモーキースコットは、ラベルに蒸留所名を表記していないいわゆる覆面アイラモルト。
しかし、使用原酒は明かされています。
スモーキースコットに使われているのはカリラ蒸留所の5年以上熟成された原酒。
使用されている熟成樽はバーボン樽。
冷却ろ過、カラーリングを行わずにボトリング。
スモーキーな味わいが信条のカリラ…このスペックは原酒の味わいが引き立ちます。
アイラ島の中でも トップクラスの生産量を誇るカリラ蒸留所。
ボトラーズブランドからのリリースも比較的多い銘柄と感じていました。
代表的なものだと、昔からボトル変更は有れど長く愛されている「フィンラガン」
↑こちらもカスクストレングスと加水タイプがラインナップされています。
しかし、上記のフィンラガンは品薄では有りませんが、カリラのボトラーズのリリースが最近激減しているように感じています。
低価格で日常ユースとして楽しめるこの辺りのボトルが終売しないよう祈りつつ…。
カリラ蒸留所については以前触れました↓
スモーキースコットを生産するボトラーズブランド
現在、スモーキー スコットを生産しているのはアセオリミテッド
有名なところだとボトラーズブランド「マーレイ マクダヴィッド」を有する会社。
暫く休止していた「マーレイ マクダヴィッド」ですが、再興後日本でも、ここ数年再び目にするようになりました。
ブルックラディからマーレイ マクダヴィッドを買収後、アセオが親会社となっています。
アセオリミテッドは、かつてスペイサイドにあったコールバーン蒸溜所の跡地に所在。
スモーキースコットの種類は?
スモーキースコットは今回紹介する「カスクストレングス」を含め3種類
↑スモーキースコット カスクストレングスのレビューや詳細は下記に記載していきます
スモーキスコットの種類
- 定番ウイスキー:1種類
- 限定ウイスキー:2種類
まずはこれから「スモーキースコット」
まずは、スモーキースコットとして最初に発売された定番ウイスキー。
ノンチルフィルタード、ノンカラーリング、アルコール度数は絶妙に少し高めの46度でボトリング。
スモーキーなウイスキーながら、甘さを感じる味わいでどこか可憐さを感じます。
スモーキーハイボールにするのも おすすめな一本
発売当初の定価は4,000円弱という破格なものでしたが、現在は値上がりしアマゾンや楽天での流通価格が5,000円程度。
まだまだ値ごろ感のあるアイラモルトです。
スモーキースコット8年 ソーテルヌカスクフィニッシュ
貴腐ワインの樽で追熟した日本市場向けの限定ウイスキー「スモーキースコット8年 ソーテルヌカスクフィニッシュ」
ソーテルヌカスクでフィニッシュした期間は3年間
他と比べても追熟期間が長く、ウイスキーの色合いからも貴腐ワイン樽の影響が見て取れます。
味わいはというと、ソーテルヌカスク由来の気品漂う甘さと、ピートによるカリラが持つスモーキーなフレーバーが色濃く融合。
飲み応えのある一本でした。
50度という強アルコール、高級ワインとされるソーテルヌワイン…
コスパの上でも優れたウイスキー。
スモーキースコット カスクストレングス
- 容量:700ml
- アルコール度数:58.2度
- 定価:約5,500円(税抜き)
アイラ島が煙に包まれたような雰囲気のあるラベル。
シルバーのラベルが採用され、加水タイプとは差別化されています。
カスクストレングス = 加水無し
ボトリングする際に通常行われる加水という工程を行わないため、ウイスキー原酒が持つ本来の味わいをダイレクトに感じる事が出来ます。
当然アルコール度数は強く「スモーキースコット カスクストレングス」の場合だと58.2度、かなりの強アルコールです。
スモーキースコット カスクストレングス テイスティング・レビュー
スモーキースコット カスクストレングスの評価は?
実際にグラスに注ぎレビューしていきましょう。
カラーは、透き通るように淡いイエローゴールド。
香りは、複雑なピートの香りの中にアルコールを伴う麦芽の甘い香り。
口に含むと、煙を纏ったピートの香りとオイリーな麦芽の甘みが同時に訪れる 。
アルコールの刺激は当然感じるが、58度を越える程は感じない。
飲み進めていくと、中盤あたりには海藻と塩っぽい味わいを感じるが、適度な甘みに包まれ フレッシュ感がある。
ボディは、軽やかだがフレーバーが強く飲み応えがある。
熟成年数が若いウイスキーにありがちなネガティブな印象が少なく、アイラモルトらしさが詰まった味わい。
フィニッシュでは、麦芽のような甘さと鼻腔に漂うスモークは継続的に立ち上り、コーヒーやカカオ思わせるビターな味わいが後を締めくくる。
加水すると、先ほどまで強く感じていた甘みが爽やかな甘さに変化し、スモーキーな味わいと共ににスパイシーな印象が強くなる。
ロックすると、アイラモルトらしさはそのままに飲みやすくはなるが、甘さよりビターな印象が強くなる。
ハイボールにすると、爽快に上がるスモーキーな香り立ちとヨードが印象的で飲みごたえ抜群。
SMOKY SOCOT Cask Strength おすすめの飲み方
スモーキースコット カスクストレングスは、どの飲み方でもアイラモルトの良さをふんだんに発揮するバランスの良いウイスキーに感じました。
敢えてお勧めの飲み方を記すならば、ストレートとハイボール。
ストレートでは58.2度という強いアルコールながら、どこか優しい甘さを伴う味わい。
しかし、そこには強烈に感じる煙のような香りが同居し、アイラモルトの素晴らしさが強調されます。
ハイボールは強烈だが軽快、スモーキーな味わいをネガティブな印象を持つ事なく楽しめました。
『スモーキースコット カスクストレングス』コストパフォーマンス&評価 まとめ
SMOKY SOCOT Cask Strength
- スモーキースコット中身の正体は カリラ
- 熟成はバーボン樽で5年以上
- 価格以上の高コスパ
- スモーキーハイボールも絶品
スモーキースコット カスクストレングスは、ラベルに記載はありませんが、アイラを代表する ウイスキー「カリラの5年熟成カスクストレングス」
アイラモルトらしい強烈で飲み応えのある味わいをこの低価格で楽しめるのは覆面モルトならでは。
麦芽を感じる甘さ…
ヨードを想わせる複雑なフレーバー…
ピートによる煙をまとった強烈ながらも滑らかな味わい…
筆者の感想を一言でいうなら「強烈なパワーと優しさの共存」
期待値以上のバランスの取れた味わいに喜びを覚えました。
高まる人気からか、アイラモルトが全体的に値上がりしているように感じる昨今、有名銘柄カリラのカスクストレングスでこの価格はコスパ的にも優秀と感じます。
高いアルコール度数が気になる時は、好みの濃度まで加水したりハイボールにする事により味わいも変化し、それが更なる楽しみに…。
アイラモルトがお好きな方も、これからスモーキーなウイスキーに挑戦しようという方も「スモーキースコット カスクストレングス」品薄・値上げになる前に是非一本おすすめです。
評価:コスパ最高
アイラ島のシングルモルトであること以外は詳細が明かされていない「マクタラ テラ」
ボトリングするのは名家モリソン スコッチウイスキー ディスティラーズ。
スモーキスコット同様にコスパに優れた一本
ポートエレン・アードベッグ・カリラ・ボウモア4種の原酒構成で作られたブレンデッドモルト「ビッグピート」
本格的スモーキーな味わいの中に希少な原酒を探す楽しみ…。
価格高騰の前に飲んでおきたい1本。
1度は飲んでおきたいカリラ18年
仄かにシェリー樽の香り…カリラならではのピートスモークとの融合。
値は張りますが、価値ある一本。
スモーキーなウイスキーのおすすめ銘柄をコスパで厳選してみました↓
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
スモーキースコットと同じくアイラ覆面モルト
「ハイランドクイーン マジェスティ アイラ シングルモルト」
スモーキースコット カスクストレングスの次は…
優雅に香るアイラの女王「ボウモア」↓