グレンモーレンジ オリジナル 10年
- 蒸留所:グレンモーレンジ蒸留所
- 地域:ハイランド、ロス州テインの町
- 熟成年数:10年
- アルコール度数:40 %
グレンモーレンジ蒸留所
個性的で主張の強いシングルモルトを多く輩出している北ハイランド。
『グレンモーレンジ』はこの地で生産されています。
力強くどこか男性的風合いのウイスキーが多いこの地において、グレンモーレンジ蒸留所は華やかでエレガントな印象の原酒を生産する貴重な存在。
1843年、元々ビール工場だった場所に蒸留所を設立。
バルブレア蒸留所の共同経営者だったウィリアム・
ポットスチルがその後4基に増えるのはなんと1977年と随分先の話。そして以後は1990年に8基へと増設されていく事となります。
グレンモーレンジのアイコン
ゲール語で「大いなる静寂の谷間」を意味するグレンモーレンジはスコットランド北西部のロス州テインの町に有ります。
この地は元々ピクト人が支配しており、彼らは天空に現れる色彩(オーロラの光の色、赤、緑、紫など)を体に装飾していました。そしてキャドボルストーンと呼ばれるものに自分たちの物語を万華鏡のような模様や宝物の数々と共に掘り込みました。
万華鏡のように無限に広がるという思いから、この模様をグレンモーレンジのアイコンに採用しています。
グレンモーレンジ蒸留所の仕込み水
仕込み水は私有の水源ターローギーの泉からから引いています。
蒸留所近くにあるこの泉は、石灰岩と砂岩の中を地下深くから100年以上もかけ湧き出た物で、ミネラル分を豊富に含む硬水。
スコットランドの他の蒸留所ではほとんどが軟水を使用してウイスキー作りをしています。
美しく首の長いポットスチル
蒸留を行うポットスチルの形状も大変珍しく、「スワンネック」の愛称を持つ高さ5.14mも有るスコットランドで一番背の高い蒸留釜で行われます。
独特のスチル形状により、雑味を含んだ蒸気や重い風味は先端まで届かず、軽快でピュアな蒸気が凝縮され、グレンモーレンジの華やかで品のある原酒へ。
このスチルの形状は元々中古でジン用の物を使用していたからだと言われています。
グレンモーレンジの熟成樽
熟成にはアメリカのミズーリ州のホワイトオークを自社で原木で買い付け製樽し、ジャックダニエルを熟成させたのちに使用しています。
熟成樽の使用も2回までというこだわり。
熟成庫は、低い屋根で厚い石の壁そして地表が見えており、温度と湿度が一定の場所が良いと研究から導き出し採用。
この熟成の工程には蒸留製造総責任者のビルラムズデン博士の様々な新しい取り組みが数多くあり、デザイナーカスクやフィニッシュなど過去にも様々な商品が発売されています。
熟成樽だけでなく、麦芽に焦点を当てて作られた『グレンモーレンジ トゥサイル』がリリースされ話題となりました。
グレンモーレンジは世界的に評価も大変高く、今回紹介した「オリジナル10年」がIWSCで金賞を受賞したのをはじめ、他の年数やフィニッシュ樽シリーズのウイスキーも数多くのコンテストで受賞しています。
「グレンモーレンジ 10年」テイスティング・レビュー
グレンモーレンジ 10年の評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
色は透明度のある黄色みがかったゴールド。
軽やかで甘いオレンジの様な香り。
口に含むと柑橘系の香りが口の中に優しく広がり、後に麦芽のクリアーな甘みが訪れます。
ライトボディながら繊細でフルーティーそして爽やかな甘さを印象付けます。
フィニッシュはスムースで上品な甘さと共にゆったりと続く。
加水するとスムースな印象がさらに強くなり、アルコール感を感じずスッキリと頂けます。
ウイスキー初心者の方にも喜ばれそうな味わい。
ハイボールにすると麦芽の香り豊かでとても飲みやすく仕上がります。
コストパフォーマンス&まとめ
近年の大幅な仕様変更によりアルコール度数も43度から40度へと変更された「グレンモーレンジ オリジナル 10年」
個人的には国分株式会社さんが取り扱っていた頃からのファンですので少し残念な気もしましたが、この辺りは好き好きなのではないかと思います。
どちらにしても現状この価格帯のウイスキーの中で比較しても素晴らしい出来映え。
日々の晩酌、気軽に飲める1杯として最適なウイスキーではないでしょうか。
評価:コスパ優良
オロロソのシェリー樽で2年間の香熟をした グレンモーレンジ ラサンタです。
デュッタックはタインの街の守護聖人セント・デュッタクにちなんで名づけられました。
グレンモーレンジ オフィシャルの中で最上級プレミアムモルトウイスキー。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを