シングルモルトウイスキーの中でもとりわけ高い人気を誇る
『ザ・グレンリベット12年』
ウイスキー愛好家のみならず、この銘柄名を聞いた事がある人は多いはず。
この記事では実際にグレンリベット12年をテイスティングし定価をコスパで評価。
ハイボールやストレートなどのおすすめの飲み方を記し、旧ボトルと現行ボトルの違いにも焦点を当て、ザ・グレンリベット12年を最大限に楽しむためのガイドとします。
ザ・グレンリベット12年
- 蒸留所:グレンリベット蒸留所
- 地域:スペイサイド バリンダロッホ
- 熟成年数:12年
- アルコール度数:40%
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ザ・グレンリベット12年の魅力
銘柄 | ザ・グレンリベット12年 |
---|---|
正規代理店 | ペルノ・リカール・ジャパン |
定価 | 7,502円(2024年Amazon最安値4,600円/送料込) |
容量 | 700ml |
飲みやすさ | |
当ブログコスパ評価(定価) | |
ウイスキーの味わい | 爽やかに吹き抜ける果樹園の香り立ち |
ザ・グレンリベット12年は、1824年にスコットランドのスペイサイド地方で創業したザ・グレンリベット蒸溜所によって製造されています。
このウイスキーは、12年間の熟成によって生まれるバランスの取れたフルーティーな香りと滑らかな口当たりが特徴です。
ピートの香りに凌駕されない、優雅な甘さとシトラスのような風味が織りなす豊かな味わいは、多くのウイスキー愛好家に支持されています。
それだけでなく、軽やかでありながらも深みのある味わいは、初心者にも好まれシングルモルトの入門編としても大きな役割を果たすという側面も持っています。
ザ・グレンリベット12年の熟成樽「種類と特徴」
ザ・グレンリベット12年は、その独特な風味と香りを実現するために、選び抜かれた熟成樽を使用し造られます。
一般的に、シングルモルトウイスキーの熟成に使用されるのはバーボン樽やシェリー樽。
- バニラやキャラメルのような甘いフレーバーを生み出すバーボン樽…
- フルーティーでスパイシーなニュアンスを原酒に与えるシェリー樽…
ザ・グレンリベット12年は、これらの異なる樽を組み合わせることで、バランスの取れた複雑な味わいを生み出しています。
アメリカンオーク樽の影響
アメリカンオーク樽は、その高い密度と材質により、ウイスキーにバニラやバタースコッチのような甘い香りを付与します。
ザ・グレンリベット12年に使用されるアメリカンオーク樽は、主にバーボンの熟成に使用されたものが再利用されており、これによりリッチでクリーミーな風味がウイスキーに移ります。
また、アメリカンオーク樽はその木目が細かいため、樽の中でのウイスキーの酸素供給が適度に行われ、まろやかな口当たりを実現します。
グレンリベット12年から感じとれるバニラを想わせる芳香はこの樽の影響からくるもの。
ヨーロピアンオーク樽の影響
一方、ヨーロピアンオーク樽は、フルーティーでスパイシーな風味をウイスキーにもたらします。
ザ・グレンリベット12年に使用されるヨーロピアンオーク樽は、主にシェリーの熟成に使用されたものが再利用されています。
これにより、ウイスキーに豊かな果実味やスパイスのニュアンスが加わります。
ヨーロピアンオーク樽はその木質が硬く、長期間の熟成に適しているため、ウイスキーに深みと複雑さを与えます。
フルーティーな味わいを身上とするグレンリベット12年に大きな影響をもたらしています。
12年間に及ぶ熟成プロセスの重要性
ザ・グレンリベット12年は、12年間という長い熟成期間を経て、その豊かな味わいを完成させます。
この熟成プロセスでは、異なる種類の樽がそれぞれの特性をウイスキーに与え、バランスの取れた風味を創り出します。
熟成期間中、ウイスキーは樽の中でゆっくりと呼吸し、季節ごとの温度変化によって樽材の成分を吸収。このプロセスが、ザ・グレンリベット12年の独特なキャラクターと風味を形作る鍵となっています。
グレンリベット12年「旧ボトルと現行ボトルを比較」
違い
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-
デザイン: 旧ボトルはクラシックで伝統的なデザイン、現行ボトルはモダンで洗練されたデザイン。
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風味: 旧ボトルはリッチで複雑な味わい、現行ボトルはクリアでフレッシュなフルーツの香り。
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熟成: 旧ボトルは伝統的なオーク樽を使用、現行ボトルは新しい製法を取り入れている可能性。
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変わらない点
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基本的な品質:どちらもザ・グレンリベット蒸溜所が誇る高品質のシングルモルトウイスキーであること。
-
ブランドの伝統:ザ・グレンリベットの伝統とその歴史は、旧ボトルと現行ボトルの両方に共通しています。
旧ボトルの特徴
旧ボトルのザ・グレンリベット12年は、そのクラシックなデザインとラベルで、ウイスキー愛好家にとっては馴染み深い存在。このボトルは、やや濃い目の琥珀色を呈し、豊かなフルーティーさとバニラのような甘さ、そして何より青リンゴを想わせる早やかな芳香が特徴的。
さらに、旧ボトルでは熟成過程に良質なオーク樽を使用。その結果として、より複雑でリッチな味わいを持っています。
現行ボトルの特徴
現行ボトルのザ・グレンリベット12年は、長らく採用されていた緑色のボトルから、モダンで洗練されたデザインのクリアボトルに変更されています。
風味においても、旧ボトルと比較して変化が見られ、味わい深さでは断然旧ボトルに軍配が上がります。
しかし、現行ボトルは、よりクリアでフレッシュな香りが強調されており、口当たりも軽やか。これにより、ウイスキー初心者でも楽しみやすい味わいへと変化を遂げています。
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THE GLEN LIVET12年「洗練されたボトルデザイン」
ザ・グレンリベット12年のボトルは、クラシックで伝統的なデザインが印象的。
透明なガラスに落ち着いたグリーンのキャップシール、シャープで洗練されたラインも視覚的に洗練された印象を与えています。
ボトル下部には創業年である1824の年号と共に創業者であるジョージ・スミスの肖像画と署名が記されています。
現行ボトルのデザイン
現行ボトルはモダンでスタイリッシュなデザインへ数度のモデルチェンジを経て変更されています。
新しいボトルは、よりシャープで洗練されたラインを持ち、ラベルのデザインも現代的なフォントや色使いが採用されています。
キャップも精巧なデザインで、全体として一貫性のあるブランドイメージを確立。
この新しいデザインは、ザ・グレンリベット12年のブランドとしての革新性や、現代の消費者にアピールするために進化してきたことを示しています。
旧ボトルのデザイン
上記は時代背景の違う2種類の旧ボトル。
ワインレッド or ホワイトのキャップ、そしてラベルには蒸溜所の歴史と品質を象徴するエレガントな装飾が施されています。
ラベルには、創業年である1824年やシンボルである家紋・赤アザミが描かれており、これがウイスキー愛好家に対する信頼感を醸し出しています。
このデザインは、長い歴史と伝統を強調し、飲む人に対して製品の品質と価値を強くアピールするものです。
現在の定価と価格推移
2024年現在、メーカー発表の定価は7,502円。
一般的にはAmazonや楽天の通販を含め、約4,000円台中盤から5,000円台で販売されています。
因みに記事執筆時点ではAmazon最安値送料込みで4,773円。
価格推移を見てみると…
上記のウイスキー特級と記された1980年代のボトルは当時1万円位で流通していました。
その後値崩れし90年代半ばには定価が4,500円程度、安い販売店では3,000円位で流通していました。
2020年位から上昇傾向の価格推移になったように記憶しています。
シングルモルトウイスキーの中では、この定価設定は低級クラスに位置付けられ、初めてのウイスキーとしてはやや高額に感じるかもしれませんが、その価値は十分にあるといえるでしょう。
ザ・グレンリベット12年 テイスティング・レビュー
ザ・グレンリベット12年の評価は?
上記の旧ボトルを実際にテイスティンググラスに注ぎレビューしていきましょう。
カラーは美しく輝く琥珀色。
香りは甘くフルーティーで 爽やかな果実を思わせる。
口に含むと若干のウッディーな味わいとともにとろりとした甘味が口中に穏やかに広がる。
12年クラスのシングルモルトウイスキーの中ではボディもしっかりとしていて飲みごこちが良くアルコールによる刺激もあまり感じられない。
フィニッシュに向い青りんごを思わせる爽やかな味わいと密やバニラを伴う甘味がゆっくりと穏やかに続き飲み飽きない。
加水すると上品でエレガントな雰囲気がさらに増し、万人に愛される味わいに。
ロックにしてもその味わいと爽やかな印象はしっかりと残る。
ハイボールにしても華やかでスッキリフルーティーな香りが上がり好印象。
ハイボールで飲むなら少し濃いめに作るのがオススメ。
グレンリベット12年「旧ボトル・現行ボトルの味わいを比較」
上記で以前テイスティングした旧ボトルと現行ボトルの違いを簡潔に述べるならば、味わい深さやフレーバーに変化を感じる。
言うならばフルーティーな重厚感から、軽やかな切れの良さへシフトしたような印象を持ちました。
旧ボトルは とうに飲み干したので、比較テイスティングすることはできませんでしたが、味わいに違いを感じたのは確か。
現行ボトルの味わいを簡単にまとめると
香りは甘いバニラやあんずを思わせるフルーティーなニュアンス。味わいはオールドボトルと比べると軽やかで爽やか、ビターなニュアンスも感じる。
比較すると使用原酒に若さを感じ、ボディは少々クリアな印象。しかし、ネガティブ要素が際立つわけではなく、すっきりとした飲みやすさの中に確かに感じられるグレンリベットらしさは変わらず健在で好感が持てます。
筆者の好みを敢えて記すなら…
ストレートで飲む事をメインに考え、フルボディなウイスキーが好みなせいか、旧ボトルに思いを馳せてしまうのが現状。
それほど高値になっていなければ試してみるのも一興。
現行ボトルTHE GLENLIVET12年おすすめの飲み方
旧ボトルの頃からロケーション・飲み方を問わず万能、飲みやすい印象のグレンリベット12年。
現行ボトルでは、ロックにするとビターな味わいがが少々際立つ印象を持ちました。
ハイボールにするとフルーティープラスバニラを感じさせる華やかな味わい炭酸との相性が非常に良くバランスがよく好印象。
筆者個人的には特にストレートとハイボールが好みに合いました。
ザ・グレンリヴェット12年 コスパ&評価 まとめ
THE GLENLIVET12年
- ウイスキー愛好家から初心者まで
- 旧ボトルと現行ボトルは味わいが違う
- 飲み方は万能だがハイボールも旨い
- 日常ユースに最適なシングルモルトウイスキー
初心者向け、入門編と飲みやすさが良く取り上げられているグレンリベット12年。
1824年から続く歴史と伝統が生み出すこのウイスキーは、その品質の高さから常に高い評価を受け、ウイスキー初心者を含め多くの人々に支持されています。
確かにその味わいは飲みやすいウイスキーで万人に愛されるものに間違いはないのですが、ウイスキー愛好家の方にももう一度あらためて飲んでみる事をおすすめします。
ウイスキー原酒自体が強い味わいで印象深いものではないかもしれません。しかし、うったえかけてくるような確かなグレンリベットである主張に最高の飲み心地を感じる事が出来ます。
特に旧ボトルは、ウイスキー愛好家の方々には一度飲んでみて頂きたい味わい深さ。
定価での購入はかないませんが、蒸溜所がこれまで辿ってきた吉のり、味わいの変化を楽しむことが出来ます。
現行ボトルでも上品でフルーティーな味わいは健在で、女性の方にもおすすめしたくなる逸品。
価格もリーズナブルで、味わいや満足度を考えると大変素晴らしく、我が家の自宅用ウイスキーとしてローテーションの一角を担ってくれています。
果実とバニラが優しく包み込むストレート…
軽やかで絶妙な主張を感じるバランスのハイボール…
飲み方も気分しだいで飲み飽きる事の無い「ザ・グレンリベット12年」これからも長い付き合いになりそう。
定価も考慮し、旧ボトルと現行ボトルの違いも考慮したうえで自分に合った飲み方を見つけて最大限に楽しんでください。
コスパ最高
グレンリベットがギフトパックされたグラスとのセット
重宝しそうなクオリティーの高いロックグラスは贈り物にも最適。
ヨーロピアン・オーク樽、ファースト・フィルのアメリカン・オーク樽、リフィル・ホグスヘッド樽の原酒を使用してボトリングされる免税店限定ボトル。
1000mlでコスパも良い一本。
ザ・グレンリベットの長期熟成品アーカイブ21年
ロットごとにその味わいも変化していますが、シェリー樽の影響もしっかりと感じられるバランスの良いウイスキー。
老舗インディペンデントボトラー「ゴードン&マクファイル」がボトリングするラベルにライオンが描かれたザ・グレンリベット。
以前は価格の面でも入手しやすく、コスパの良い物も流通していましたが、最近入手しづらくなってしまいました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
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