蒸留所・・・グレンリベット蒸留所
地域・・・スペイサイド バリンダロッホ
熟成・・・12年
アルコール度数・・・40%
グレンリベット蒸留所
数あるシングルモルトウイスキー蒸留所の中でも五指に入る有名な蒸留所「グレンリベット」
ゲール語で静かな谷を意味するその蒸留所は、シングルモルトウイスキーの入門編とも言われ、数多くの人々に世界中で愛飲されています。
第1号の政府公認蒸溜所
グレンリベット蒸留所の創業は1824年。
その年は、スコッチウイスキーの歴史の中でも記念すべき年。
前年の1823年、上院議員であったハイランドの大地主、アレクサンダー・ゴードンが小規模な蒸留所でも認可が下りるように、税率を下げる税制を提案、その後最初に政府公認の蒸留免許を取得したのが、グレンリベット蒸留所の創業者ジョージ・スミスでした。(ちなみに2番目は「ザ・マッカラン」)
後にこれが密造酒時代の終幕に繋がるのですが、当時はジョージ・スミスただ一人だけが政府公認蒸留所という道のりを選んでいたため、密造酒づくりのかつての仲間達からは裏切者扱いを受け、命を狙われていたという話もあります。
ザ・グレンリヴェットが出来る環境
グレンリベット蒸留所はリベット川の谷付近の空気が清涼で、良質な水と豊富なピートに恵また環境に位置します。
この付近「スペイサイド」に蒸留所が多く点在するのは、こういったことが理由の一つに挙げられます。
使用する麦はピートの香りを付けない二条大麦、スプリング・バーレー。
スプリング・バーレーとは春に種が蒔かれる二条大麦の呼び名。
蒸留するポットスチルは、ランタンヘッド型で8基、 ニューポットのアルコール度数は、約68度でその形状は、150年以上前から変わらず守られています。
ラベルに描かれるロゴも端正で美しく、ボトルにはスコットランドの国花であるアザミが描かれています。
時代ごとに描かれている場所やデザインが違い、オールドボトルの流通時期を見分けるのにも重宝します。
↓この時代のグレンリベット濃厚な味わいで感動したのを覚えています。しかし今では価格が…。
ザ・グレンリヴェットの熟成樽
ザ・グレンリベットを熟成させる樽は、ヨーロピアンオークと アメリカンオークから製造された樽を使用します。
熟成は1/3をシェリー樽で行った原酒を使用してボトリングしています。
「THE」グレンリベット蒸留所
政府公認第一号を受け、程なくしてモルトウイスキーの代名詞と言われる程までなるのですが、 その蒸留所の名声にあやかろうと、蒸留所名に「グレンリベット」 を勝手に使う業者が増えてしまいました。
「マッカラン・グレンリベット」、「ダフタウン・グレンリベット」などがその一例です。 その数は1870年代には、18か所にものぼったようです。
1880年代に入り蒸留所は訴訟を起こしそれ以降、 他と区別するため定冠詞「THE」を付けてよいのは「ザ・グレンリベット蒸留所」だけとなりました。
GLEN LIVET 12年 テイスティング・レビュー
カラーは美しく輝く琥珀色。
香りは甘くフルーティーで 爽やかな果実を思わせる。
口に含むと若干のウッディーな味わいとともにとろりとした甘味が口中に穏やかに広がる。
12年クラスのシングルモルトウイスキーの中ではボディもしっかりとしていて飲みごこちが良くアルコールによる刺激もあまり感じられない。
フィニッシュに向い青りんごを思わせる爽やかな味わいと密やバニラを伴う甘味がゆっくりと穏やかに続き飲み飽きない。
加水すると上品でエレガントな雰囲気がさらに増し、万人に愛される味わいに。
ロックにしてもその味わいと爽やかな印象はしっかりと残る。
ハイボールにしても華やかでスッキリフルーティーな香りが上がり好印象。
少し濃いめに作るのがオススメ
グレンリヴェット12年 コストパフォーマンス&まとめ
初心者向け、入門編と飲みやすさが良く取り上げられているグレンリベット12年。
確かにその味わいは飲みやすいウイスキーで万人に愛されるものに間違いはないのですが、ウイスキー愛好家の方にももう一度あらためて飲んでみる事をおススメします。
原酒自体が強い味わいで印象深いものではないかもしれませんが、確かなしっかりとしたグレンリベットである主張に最高の飲み心地を感じる事が出来ます。
女性の方にも好まれそうな味わいです。
価格もリーズナブルで味わいや満足度を考えると大変素晴らしく、我が家の自宅用ウイスキーとしてローテーションの一角を担ってくれています。
ストレート、ハイボール、飲み方も気分しだいで飲み飽きる事の無い「ザ・グレンリベット12年」これからも長い付き合いになりそうです。
コスパ最高!!
グレンリベットのロゴが描かれたグラスとのセット
ストレートでいただく時にも役立つグラス形状です。
ヨーロピアン・オーク樽、ファースト・フィルのアメリカン・オーク樽、リフィル・ホグスヘッド樽の原酒を使用してボトリングされる免税店限定ボトル。
1000mlでコスパも良い一本。
ザ・グレンリベットの長期熟成品アーカイブ21年
ロットごとにその味わいも変化していますが、シェリー樽の影響もしっかりと感じられるバランスの良いウイスキー。
老舗インディペンデントボトラー「ゴードン&マクファイル」がボトリングするラベルにライオンが描かれたザ・グレンリベット。
最近入手しづらくなってきましたが、価格の面でもコスパの良い物も流通しています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを