「グレンファークラス105」目を見張る程の強アルコールながら人気が高く、ウイスキー愛好家を初めロングセラーとなっている一本。
フルーツのように甘く優美な味わいが特徴のシェリー樽熟成のウイスキー。
グレンファークラス105はその恩恵を申し分ないほどに受け、パワフルさと優しさが共存しています。
他の蒸留所を含めてもオフィシャルラインナップ中、最強クラスのアルコール度数60度を誇る「グレンファークラス105」の味やコスパ・おすすめの飲み方を評価としてレビューしていきます。
グレンファークラス105
蒸留所・・・グレンファークラス蒸留所
地域・・・スペイサイド
熟成・・・NA(ノンエイジ)
アルコール度数・・・60%
グレンファークラス蒸留所
出典:グレンファークラス公式
グレンファークラス105 が生産されるのはスコットランドスペイサイド地区に所在するグレンファークラス蒸留所
シェリー樽熟成のウイスキーといえばやはりスコッチシングルモルトのマッカランが有名。
次いで有名なウイスキーといえば グレンドロナックと並び、このグレンファークラスではないでしょうか。
シェリー樽不足が囁かれる昨今、数少ないハウススタイルでシェリー樽熟成による味わいを信条としている蒸留所「グレンファークラス」干しぶどうを思わせるようなフルーティーなウイスキーをお好みの方には欠かすことの出来ない蒸留所ではないでしょうか。
グレンファークラス蒸留所の創業
グレンファークラス蒸留所が創業したのは1836年。
スペイ川流域の峡谷、広々とした草原が続く美しい場所でスタートを切りました。
グレンファークラス蒸留所は、創業者一族がファミリー経営を行ってきた数少ない蒸留所で、現在でもグレンフィディックと同い様にその形態は守られています。
グレンファークラスが示す意味はゲール語で「緑の草原の谷間」という意味。
その名が示すとおり自然豊かで標高814メートルのベンリネスの山々を望む環境。
そこは、ヒースに覆われ、秋は紫色に色づき、冬には白い雪に染まり荘厳な佇まいを見せます。
ゲール語でグレンファークラスと同名で名付けられた園芸用の美しい花もあります。
和名はラッパスイセン。
グレンファークラス蒸留所の仕込水
グレンファークラス蒸留所で使われる仕込水はベンリネスの山の雪解け水。
ピート(草炭)層を通り抜け、花崗岩の下へ深く浸み込み、柔らかくほんの少しの酸味を含む軟水。
グレンファークラス蒸留所の蒸留釜(ポットスチル)
グレンファークラス蒸留所のポットスチルは、マッカランがスペイサイド最少なのに対し、最も大きい直火型のポットスチルを使用。
マッカランの7倍近く有るこの大きなポットスチルはガスバーナーにより直火炊きで加熱され蒸留が行われます。
蒸留回数は2回、合計6基のボール型ポットスチルによって行われます。
使用されるのはノンピート麦芽。
これもシェリーカスクの繊細な味わいが楽しめる1つの要因となっているように感じます。
グレンファークラス蒸留所の熟成
熟成に使われる二種類の樽
- アメリカ産ホワイトオーク樽
- スペインのシェリー樽
アメリカ産のホワイトオーク樽は、250リットルのホッグスヘッドサイズ。 そしてスペインのシェリー樽は、フィノシェリーとオロロソシェリーの熟成に使われた樽で容量は500リットルのものを使用。
ハウススタイルは、オロロソシェリーカスクでの熟成によるもので原酒の大多数を占めています。
ブレンデットウイスキーへのカスク提供をしない
通常シングルモルトウイスキーの蒸留所はブレンダーへのカスク売りを行うのですが、 グレンファークラスはウイスキー原酒独自の個性を大事にし、 すべてのウイスキーにグレンファークラスの名前を付けてボトリングしています。
ボトラーズからのボトリングが極端に少ないのもこのことからでしょうか。
グレンファークラス105
それぞれのグレンファークラスが持つ美味しさをこの1本に集結しました。力強くドライなだけではなく、なめらかさや温かみを合わせ持つ究極のウィスキーです。60度というアルコール度数に臆さずに試してみて下さい。少し水を加えることによって極上の旨みが広がります。
グレンファークラス105の正規輸入代理店であるミリオン商事のコメント通り、 60度という強力なアルコール度数ながら グレンファークラスらしい優美な旨味が凝縮。
熟成年数の表記のないNA(ノンエイジ)スタイル。
しかし原酒の若さによるパワーは感じるものの、シェリー樽による熟成感も十分。
シェリーカスクのウイスキー をお探しの方にお勧めできる1本。
英国初の女性大統領で鉄の女の異名を持つ、マーガレットサッチャー女史が愛飲していたとも言われています。
「105」の意味は?
グレンファークラス105のラベル中央に描かれた「105」という数字。
105はアルコール度数を示しています。
この数字は、ブリティッシュプルーフ表記で表されたもので、バーボンウイスキーなどでよく使用されるアメリカンプルーフの単純に1/2をかける計算方式とは別のもの。
ブリティッシュプルーフの計算方式は少々難解…0.571をかけるとアルコール度数が算出できます。
105×0.571=59.955
凡そアルコール度数60度となります。
グレンファークラス105 テイスティング・レビュー
グレンファークラス105の評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
カラーは少し赤みがかったブラウン。
香りはフルーティーで少々酸味を感じる。
口に含むとアルコール度数から訪れる刺激を感じるが、シェリー樽由来のフルーティーな甘みとコクがすぐに追いかけてくる。
ボディは厚く満足度が高い。中盤くらいに差し掛かる頃、フルーティーなニュアンスがさらに強くなり干し葡萄の様な酸味を伴うスパイシーな旨味が現れ口中に広がっていく。
フィニッシュに移り変わっていくまでアルコールによる強烈な刺激は続くのだが、なぜか飲みやすさを感じる。
加水すると干し葡萄系のフルーティな旨味と麦芽の甘みが混ざり合い極上な多重感のある味わいが口中に広がる。加水はぜひ一度試して欲しい。
ロックにすると熟成樽の渋味からくる スパイシーな味わいが強く感じられ面白い。
ハイボールにしても甘みがしっかりと現れシェリー樽の味わいが印象的に感じられる。
同時にモルティーな味わいも合わさり上品ながらも少々を個性的なハイボールに。
Glenfarclas105オススメの飲み方は?
ストレートでの味わいが素晴らしいのは言うまでもありませんが、さすがにかなりのアルコール度数を感じます。
オススメしたい飲み方は加水。
少量の水を落とすことで味わいが格段に変化していきます。
加える水の量でも大きく味わいが変化。
アルコール度数からくる力強さとシェリーカスクのフルーティーな味わいのバランスを取りながら、その日の気分に合わせて加水するのがオススメ。
グレンファークラス105 コスパ&評価 まとめ
Glenfarclas105
- 最強クラスのアルコール度数60度を誇るウイスキー
- シェリーカスクによるフルーティーな味わい
- 加水で変化する味わいが素晴らしい
- 1リットルボトルで評価は更に高コスパ
「グレンファークラス105」このウイスキーは現在流通する シェリー樽 の恩恵を感じるシングルモルトウイスキーの中では最強コスパと呼んで良いのではないでしょうか。
特に今回の容量1,000mlのボトルならばさらに割安。
我が家でも通年を通して定期的に購入しています。
60度という強烈なアルコール度数から敬遠されている方も多いかと思うのですが、シェリー樽熟成のウイスキーを好まれる方は、是非とも一本を通して楽しんでほしい逸品。
加水して好みのアルコール度数を探し、変化する甘さとのバランスを楽しむのも一興です。
自分好みのアルコール度数を探し当て…
グレンファークラス105ならではの濃厚な味わいと共にリラックスした夜をおくる…
これ以上ない安らぎに。
コスパ最高!!
ラベルに描かれるグレンファークラス蒸留所が雪化粧をしたクリスマス限定ボトル。
これまで幾度となく発売され、ビンテージを記し様々なタイプをボトリング。
クリスマス時期のウイスキー愛好家の方へのプレゼントにも最適です。
スタンダード品の12年熟成。
グレンファークラスを取りあえず感じるにはまずはこの12年、700mlと1,000mlがボトリングされ、コスパの面でも申し分ない。
2010年に「International Wine Spirits Competition」で金賞を受賞
105のアルコール度数が気になる方はまずはコチラから
グレンファークラス ファンならば一度は飲んでおきたいファミリーカスク。
ビンテージ表記し良質な原酒を多種に渡りボトリング。
価格もそれぞれ、どれも高価格帯ではあるが一度は口にしておきたい逸品。
シェリー樽で熟成されたフルーティーなウイスキーを好まれる方はこちらの記事も合わせてどうぞ。
Pickup【シェリー樽とは? 濃厚&フルーティーなウイスキー】初心者にもおすすめスコッチシングルモルトetc
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
グレンファークラス105と同様に、シェリー樽熟成で高いアルコール度数のウイスキー
「アランシェリーカスク」の定価や味わいをレビューしました
こちらも負けず劣らずの高コスパ↓
