タリスカー10年
- 蒸留所:タリスカー蒸留所
- 地域:スカイ島、インナー・ヘブリディーズ諸島
- 熟成樽:アメリカンオーク
- アルコール度数:45.8 %
タリスカー蒸留所
スカイ島に唯一存在する『タリスカー蒸留所』
これぞアイランズモルトという特徴でとてもファンの多い蒸留所です
一番好きな蒸留所にあげられる方も多いのではないでしょうか。
古くは「宝島」の作者スチーブンソンも愛飲していた事でも有名。
近年では映画『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』でボンドの上司「M」がタリスカー10年を飲んでおり、とてもそのチョイスがマッチしていました。
タリスカー蒸留所が創業されたのは1831年、その名は蒸留所創業者の屋号に由来し「傾いた大岩」を意味します。
発酵槽には、ブラジル産のパラニア松を使用し他の蒸留所より長い70時間をかけて発酵
これがタリスカー独特の風味をだす一つの要素となっています。
タリスカーのポットスチル
- ストレートヘッド型
- ボール型
タリスカー蒸留所のポットスチルは、上記2タイプあわせて5基を使用。
初留釜のラインアームの形状がタリスカーならではの味わいを形成す大きな要因といわれ、上下に二度カーブしています。
そのラインアームにたまった留液は細いパイプで釜本体に戻され再留されます。
現在は2回蒸留ですが、1896年から1928年までは3回蒸留。
タリスカーの熟成樽
タリスカーのウイスキー原酒の熟成には、主にバーボンの空樽とヨーロピアンオークから作られたシェリーの空樽が使用されます。
タリスカーを詰める前にグレーンウイスキーを3年間詰めた樽を使用。
最近では内側を焦がしたオーク樽で熟成した「タリスカーダークストーム」をリリースしたり新しい試みも様々行われています。
タリスカーの生産地「スカイ島」
タリスカー蒸留所がそびえ立つのは「スカイ島」
スコットランドの西側、インナー・ヘブリディーズ諸島で最大の島
最も北方に位置します。
スコットランドではで民謡などにも登場するとても有名な島。
霧の島と呼ばれるこの島は、夏場でも気温が15度ほどまでしか上がらず、人口も9300人ほどで霧の立ち込める神秘的で美しい島。
アイラ島と比べると人口も面積もほぼ3倍位の大きさ
「Skye」と綴り、空ではなく島が翼の形をしている事に由来しています。
この画像は15年くらい前のタリスカー10年のパッケージ(箱)を撮影した物です。
古びた地図のようなイメージで個人的にお気に入りでした。
今ではオールドボトルとなってしまい入手困難に…。
タリスカー 10年 テイスティング・レビュー
カラーは少し濃いめの琥珀色
香りは酸味を伴なったフルーティな香りの中にペッパーを感じ、奥にピートをしっかりと感じる。
口に含むと塩気や胡椒と共に、フルティーな一面も現れ甘みも感じとられる。のちにアイラモルト程ではないにせよしっかりとしたスモーキーでスパイシーな味わいが支配していく。10年クラスのウイスキーの中ではフレーバーの強さが印象的で個性的で飲みごたえのある一杯。
タリスカー10年おすすめの飲み方は?
加水すると先ほどまでのスパイシーでホットな印象と共に隠れていた甘さに心地よく包まれる。
少量の水での加水はぜひ試した欲しい。
数年前からメーカーが推薦しているハイボールも、変わらず飲みごたえのある感じだが、どこか華やかで品の良さを感じ好印象を持ちました。
タリスカー 10年 コストパフォーマンス&まとめ
蒸留所が詰めるるオフィシャルボトルにしては珍しくアルコール度数の高い45.8度でボトリング。
この辺りもタリスカー10年が放つ力強い印象の一つの要因となっています。
最近のラベル変更でニューボトルとなり、今までなかった「MADE BY THE SEA」の文字やシーライオンのアイコン等、海を思わせるイメージが強くなりました。
アイラモルトとは又違ったその刺激は大いに存在価値があり、アイラが苦手な方もこの辺りから慣れていくのも良いかもしれません。
「IWSC」で数度にわたりゴールドメダルを獲得しているタリスカー、晩酌の際あと引く一杯となりそうです。
評価:コスパ優良
アメリカンオークの樽で熟成後、リフィル・アモロソ・シェリー樽で仕上げの熟成を行った「ダブルマチュアード」。ピートのキリッとした舌触りと共にシェリーの豊かな甘さが広がる。
3種類のタリスカーがセットになったボトル。
原酒のクオリティーが素晴らしいタリスカーを熟成樽の違いで楽しめます。
コスパ的にも申し分のないように思えます。
タリスカー蒸留所からリリースされた「ネイストポイント」
スカイ島西端にある灯台から名付けられました。
フルーティーな甘みとスパイシー、長い余韻とピートが楽しめるタリスカー
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを