ワイルドターキー8年
- 蒸留所:ワイルドターキー蒸溜所
- 地域:ケンタッキー州ローレンスバーグ
- 熟成年数:8年
- アルコール度数:50.5%
ワイルドターキー蒸溜所
バーボンウイスキーと言えばこの「ワイルドターキー」を思い浮かべる人も決して少なくない代名詞ともいえるバーボン。
その誕生は、1855年にワイルドターキーの蒸留会社「オースティン・ニコルズ社」の設立に始まります。
当初はコーヒーや紅茶そして酒類の卸売業を生業としていました。
現在のワイルドターキー蒸留所は1869年、ケンタッキー州のローレンスバーグに「リピー蒸留所」として設立されます。
ブランド名のワイルドターキーという個性的なネーミングは、当時のマスター・ディスティラーであったトーマス・マッカーシーさんが仲間と共に七面鳥狩りに行った際、持ち込んだバーボンウイスキーが大変好評を博し、仲間の一人が狩りにちなんで「ワイルドターキー」と呼んだ事から付けられました。
ワイルドターキーが出来るまでの物語り。ジミー・ラッセル氏も登場します。
仕込み水&原料
ワイルドターキーを仕込むのに使用されるマザー・ウォーターは蒸留所の地下から鉄分やミネラルを含まないライムストーン(石灰岩)の層で濾過されたピュアな水で行われます。
原料は遺伝子組み換えを行っていない穀類やライ麦にこだわり、でんぷん質の豊富な物だけを使用。そのレシピも他のバーボンに比べコーンの比率が低くライ麦と大麦麦芽の比率が高いのも特徴です。
最近では従業員のミスから誕生したというライ麦の使用比率が高いワイルドターキー・フォーギブンも発売され話題になっています。
ワイルドターキーの蒸留&樽熟成
蒸留に関しては蒸留時のアルコール度数が法律で80度以下に定められているのに対し、60~65度で蒸留し、樽詰めのアルコール度数も62.5度よりも低い54~55度で行われます。
蒸留時に高いアルコール度数にすると、原材料の持つフレーバが失われクリアーな物になってしまいます。樽熟成の時も同じでアルコール度数を下げる事により、ボトリング時の加水量が減りフルフレーバーな仕上がりとなります。
熟成させる樽はアリゲーターチャーと呼ばれる最も焦がしが深いタイプの物を使用し、その乾燥も時間をかけゆっくりと行っています。
四季の寒暖の差が大きいため長期熟成が困難とされているケンタッキーで最低でも6年慎重に熟成されます。前述したように蒸留精度、樽詰めアルコール度数が低い事も更に長期熟成が難しい要因ではないでしょうか。
「ワイルドターキー8年」テイスティング・レビュー
カラーは濃いめの琥珀色。
バーボン独特のエステリーな香りの中にバニラや穀物の甘い香りを感じます。
口に含むと穀物、バニラの甘さが樽香と複雑に入り組みはじける様な力強さを感じます。
フィニッシュには心地よいロースト香がカラメルと共に広がります。
その飲み方はストレートでも美味しく頂けますが、オンザ・ロックにしてもこしの強さは健在で甘さは多少落ちるものの、アルコール臭を感じずスッキリと飲める印象でした。
ハイボールではスッキリ爽やかに仕上がり、それと同時にエステリーな香りもしっかりと残り主張のある一杯として頂けました。
「ワイルドターキー8年」コストパフォーマンス&評価 まとめ
バーボンウイスキーが飲みたいと感じた時にしっかりとそれに応えてくれるバーボンらしいバーボンとの印象。
以前流通していたラベルの七面鳥がカラーで顔を正面に向けていた頃の物(2000年代前半)に比べると穏やかでスッキリした印象ですが、十分価格に見合った一本だと感じました。
近年、勤続60周年を迎えた3代目マスターディスティラー「ジミー・ラッセル」からその息子、蒸留所で30年以上のキャリアを持つ「エディー・ラッセル」へたすきが渡され新たに動き出したワイルドターキー蒸留所。
これからの更なる動向が楽しみです。
評価:コスパ優良
ワイルドターキーのマスターディスティラー親子の姓をとって「ラッセルズ・リザーブ」と名付けられた一本。
10年熟成のスモールバッチバーボン。ややスモーキーな味わい
15年くらい前に流通していたワイルドターキー
現在流通の物と比べると濃厚で良い意味でバーボン臭が強いです。
七面鳥がカラーで正面を向いています、現在のラベルと比べると愛嬌があって気にいっておりました。。。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを