あまりの人気の高さからの品薄…終売の噂が絶えないシングルモルトの1つ
『バルヴェニー12年 ダブルウッド』
その上品な味わいと手頃な定価から、30代〜40代のウイスキー愛好家を中心に根強い人気を誇る逸品。
そんなバルヴェニー12年の魅力を実際に飲んだレビューをもとに徹底解説。
香りや味わいの評価はもちろん、「定価とコスパ」「終売の真偽」「今後の入手難易度」など、購入前に知っておきたいポイントも網羅。
「今のうちに確保すべき?」「初めてのシングルモルトは何がいい?」そんな方はバルヴェニー12年ダブルウッドの情報&レビュー読み進めて下さい。
この記事では、
- バルヴェニー12年ダブルウッドの特徴
- 定価や終売?の真相
- 味わいレビュー&コスパで評価
などなど徹底解説していきます。
バルヴェニー12年ダブルウッドとは?
銘柄 | バルヴェニー12年ダブルウッド |
---|---|
蒸溜所 | バルヴェニー蒸留所 |
定価 | 10,310円 |
生産地域 | スペイサイド ダフタウン |
アルコール度数 | 46度 |
熟成樽/年数 | シェリー樽・オーク樽 / 12年 |
飲みやすさ | |
当ブログコスパ評価 | |
味わいを一言で | 蜜・バニラ・フルーツ…穏やかに甘く飲みやすい |
スコットランド・スペイサイド地域の銘酒として多くのファンからの支持を集めているバルヴェニー蒸留所。
特にこの「バルヴェニー 12年ダブルウッド」は、飲みやすいウイスキーであることはもちろん豊かで芳醇な味わいが魅力。
シングルモルトの聖地で造られる、世界中のウイスキー愛好家から高く評価される1本です。
熟練の職人技と革新的な製法によって、繊細で奥深い味わいが引き出されています。
2種類の樽で熟成させる「ダブルウッド製法(次項で詳しく解説)」これにより、豊かな香りとふくよかな味わい、そして長く心地よい余韻が生まれます。
バルヴェニー12年ダブルウッド…それは、一口で「奥行きのあるウイスキー」と感じさせる完成度を持った1本です。
シングルモルトの名門「バルヴェニー蒸溜所」
銘柄名であるバルヴェニーとはゲール語で「山の麓の集落」近隣の古城の名前から付けられています。
かの有名なグレンフィディック蒸留所と同じウィリアム・グラント&サンズ社の所有。
他にもこの2つの蒸留所ほど有名ではありませんが「キニンヴィ」と「アイルサベイ」も同系列。
最近、ごく少量では有りますが、この2種類のウイスキーも流通が始まりました。
1975年に閉鎖してしまい、今では幻のモルトウイスキーとなってしまったレディーバーンも忘れる事は出来ません。
「ダブルウッド」とは何を意味するのか?熟成の特徴を解説
「ダブルウッド」とは、バルヴェニー12年の熟成工程において2種類の異なる樽を使った二段階熟成を意味します。
公式サイトでも、この工程の重要性が次のように説明されています
“Maturing whisky in two different types of wood enhances the flavour of the whisky.”
― 2種類の異なる木樽でウイスキーを熟成させることにより、味わいがさらに引き立てられるのです
バルヴェニー12年ダブルウッドの熟成で最初に使用されるのは、アメリカンオークのバーボン樽。
ここで最低10年以上熟成された後、オロロソ・シェリー樽に移され、さらに数カ月〜1年ほど追加熟成されます。
この工程により、樽由来の甘さとスパイス感が織りなす複雑な香味が生まれるのです。
ラベルの脇にその詳細が記載。
・最初はバーボン樽に詰め熟成します。
・その後、バーボン樽で熟成されたウイスキー原酒をヨーロピアンオークのシェリー樽で後熟。
この熟成がバルベニーに円熟した旨みを与えます。
- バーボン樽から得られる蜜やバニラを想わせるクラシカルな味わい
- シェリー樽のウイスキー 特有のフルーティーで柔らかなまろみ
バルヴェニーの味わいの根幹を支えるのがこの熟成のスタイルと言えます。
この「ダブルウッド製法」は、同蒸溜所の伝説的モルトマスター、デイヴィッド・スチュワート氏によって開発されたもの。
現在では、「シェリーフィニッシュ」をはじめとするウッドフィニッシュ製法が多くの蒸溜所で採用され、シングルモルト業界全体に大きな影響を与える技術として広く認知されています。
終売の噂は本当か?最新の流通&定価と価格推移
美しいラベルデザインに加え、アルコール度数40度の飲みやすさと、印象に残る奥深い味わいで人気を集めている「バルヴェニー12年ダブルウッド」
その高い人気と注目度からか、一部のSNSや酒販サイトで「終売?」との噂がこれまで何度もささやかれてきました。
実際にGoogle検索候補にも「バルヴェニー12年 終売」と表示されるなど、消費者の間では不安の声が広がっています。
「バルヴェニー12年 終売」の噂が出た理由とは?
品薄なタイミングもあり、集荷制限が行われ、これまで何度もこのての噂が広がりました。
最近の噂の発端となったのは、サントリーが正規輸入代理店を撤退したというニュースです。
これにより、一時的に国内の流通が不安定となり、「もう入ってこないのでは?」という誤解が生じました。
しかし実際には「終売ではなく“輸入体制の移行」による混乱が原因でした。
バルヴェニー蒸溜所は現在も通常通り稼働しており、「12年 ダブルウッド」は今も世界中で販売されている定番商品です。
定価と価格推移の変化
バルヴェニー12年ダブルウッドは、2025年に正規代理店がサントリーからブラウンフォーマンジャパンに移ったことで、定価が大幅に引き上げられました。
- 旧定価(サントリー時代):6,700円
- 新定価(ブラウンフォーマンジャパン以降):10,310円
この価格改定は、スコッチウイスキーの国際的な需要拡大や輸送コストの上昇、為替影響などを反映したものであり、今後の価格高騰を示唆する動きとも言えます。
しかしながら、記事執筆時点(2025年5月)ではまだ楽天やAmazonなどで6,000円台〜7,000円台での購入が可能です。
これは、おそらく旧価格在庫や販売店独自の価格戦略によるもので、今後は段階的に定価水準へと近づいていくと予想されます。
バルヴェニー 12年テイスティング・レビュー
バルヴェニー12年の評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
評価軸 | 内容 |
---|---|
香り | 蜂蜜、バニラ、ドライフルーツの甘く複雑なアロマ |
味わい | 滑らかでスパイシー、バランスの良い中厚ボディ |
余韻 | 長く続き、優しく穏やかな後味 |
飲みやすさ | 初心者〜中級者にもおすすめ。ストレートやロックが特に◎ |
カラーは、ほんのり赤みを帯びた美しい琥珀色。
香りは、あんずやりんごを思わせる華やかな果実香に、ハチミツのような濃厚な甘みが重なり、芳醇なアロマが立ち上ります。
口に含むと、穏やかで滑らかな口当たりにまず驚かされますが、それと同時に、上質でふくよかな味わいがしっかりと広がり、シングルモルトとしての完成度の高さが感じられます。
鼻腔をくすぐるのは、シェリー樽由来のレーズンのニュアンス。
強すぎる主張ではなく、バニラ系のまろやかな甘みとフルーツのジューシーさが絶妙に調和し、気品ある味わいを描き出します。
ボディは中程度(ミディアム)ながら、印象は非常に深く、飲み進めるごとに味のレイヤーが現れてきます。
中盤以降には、熟成樽由来の心地よいビター感や、柑橘系の爽やかな酸味が加わり、味わいに立体感と奥行きを与えています。
フィニッシュにかけては、バニラやフルーツを思わせる柔らかな甘みのなかに、かすかなほろ苦さと酸味が織り込まれ、複雑で華やかな余韻が穏やかに口中に広がります。
時間をかけて、ゆっくりと消えていくその後味は、実に優雅。
少量の水で加水すると、甘みがよりくっきりと現れ、同時にほろ苦さや酸味、そしてスパイシーな一面がふわりと広がり、多面的な魅力を見せてくれます。
ロックにすると、アルコールの刺激がやわらぎ、より穏やかでなめらかな口当たりに。ウイスキー初心者や、やや苦手意識のある方にも好まれそうな、やさしい味わいになります。
ハイボールにしても、バルヴェニーらしいフルーティさがしっかりと感じられ、軽快で飲みやすい仕上がり。
THE BALVENIE DOUBLEWOOD 12YEARS おすすめの飲み方
「バルヴェニー12年ダブルウッド」筆者としては、原酒本来のバランスの良さをじっくり味わうためにはストレートがおすすめ。
また、軽く加水して香りを開かせるのも良く、ロックまでの範囲で楽しむと、このウイスキーの真価がしっかりと感じられるでしょう。
一方で、原酒が持つ本来のバランスの良さは崩れたようにも感じるが、気軽に楽しみたいときにはハイボールも悪くはない。
シーンに応じて、多彩な表情を楽しめるのもバルヴェニー12年ダブルウッドの魅力です。
バルヴェニー12年ダブルウッド 定価をコスパで評価 まとめ
- 軽めのシングルモルトに慣れてきた方へ
- 定価・価格推移に気を付けよう
- 一本を通して飲む価値あるウイスキー
- 12年以上の熟成感を感じれる
バルヴェニー12年 ダブルウッドは、シングルモルト入門者から経験豊富な愛好家まで、幅広い層に支持される名酒。
スペイサイド地域のお気に入りとしてこのボトルをあげられる方も少なくありません。
バーボン樽とシェリー樽、2つの熟成を経て得られる複層的な香味は、まさに“ダブルウッド”の名にふさわしく、バランスに優れた一本。
シェリー樽熟成のウイスキーが持つ芳醇な果実味が、繊細に溶け合いバランスよく気品漂う奥深い味わい。
ストレートやロック、加水、ハイボールと飲み方を選ばず、日常の晩酌にも、特別な一杯としても活躍します。
シングルモルトの魅力を再認識させてくれる…そんなスタンダードボトルとして、常備しておく価値は十分にあるでしょう。
同系列の蒸留所グレンフィディックや、比較対象に良く上げられるグレンリベットと比べると 同じ12年ものとしては若干割高感は感じます。
しかし、それを凌駕する素晴らしい味わいが バルヴェニーにはあります。
ブレンデッドウイスキーや軽めのシングルモルトウイスキーに慣れてきた方への次の一本にもおすすめ。
定価自体の大幅な値上げ…
6千円台で購入できれば文句なくコスパ最高の1本。
記事執筆時点では、値上げ前の価格での流通も多少見られました。
「前から気になっていた」「いつか飲みたい」と思っていた方はできるだけ早めの購入をおすすめします。
コスパ良好
/ 値上げ前
バルヴェニーもう1つの12年熟成「バルヴェニー12年 スイート トースト オブ アメリカンオーク」
バーボン樽で12年間の熟成ののち3カ月間後熟、使用されたのはアメリカンオークの新樽。
バニラのような甘味とバルヴェニーらしいモルティーな旨味が融合。
バルヴェニーと同様にシェリーカスク・バーボンカスクの2種類の熟成樽を使用して詰められたアベラワー12年。
スペイサイドらしく繊細でフルーティーな味わい。
フルーティーなブレンデッドモルトウイスキー「ネイキッドモルト」
マッカラン・ハイランドパーク・グレンロセス、名だたる銘酒をオロロソシェリーの樽で追熟。
味わい深いシェリー樽由来の味をコスパ良く楽しめる逸品。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
ハイボールでウイスキーを楽しむなら
コスパランキングをチェック↓

ウイスキーのおつまみに高級ナッツチョコ↓

バルヴェニー12年の次は…
更に香り高く華やかなウイスキーにチャレンジ↓
