スプリングバンク蒸留所第3のウイスキーとして誉れ高いウイスキー。
ヘーゼルバーン10年
可憐な表情を見せる味わいは魅力的でファンの多い銘柄。
この記事では、ヘーゼルバーン10年の定価や価格推移を記載し、味わいをコスパで評価していきます。
スプリングバンク10年と比較し味の違いも記していきます。
ヘーゼルバーン10年
蒸留所・・・スプリングバンク蒸留所
地域・・・キンタイア半島 キャンベルタウン
熟成年数・・・10年
熟成樽・・・バーボン樽
アルコール度数・・・46 %
ヘーゼルバーン10年
スコットランド キャンベルタウンに所在する、ウイスキー愛好家から絶大な人気を誇る蒸溜所「スプリングバンク蒸留所」
生産するのはタイプの違う3つのウイスキー。
ヘーゼルバーンは3つのウイスキーの中で最も可憐で繊細。
3回蒸留・ノンピートで生産されるヘーゼルバーンはウイスキー愛好家だけでなく、これからシングルモルトを始める方にもおすすめしたいウイスキーの一つ。
ヘーゼルバーンの種類やスプリングバンク蒸留所については以前触れました↓
ヘーゼルバーン10年の定価&価格推移は?
ヘーゼルバーン10年の定価:8,900円
オフィシャルボトル10年熟成の定価としては少し高い印象。
価格推移を見てみると
記憶している妻子の定価は約5,300円。
2022年4月に値上げによって改定され6,500円
2023年にはそれが現在の定価8,900円までに…。
数年でかなり値上がりしてしまいました。
しかし、それでも人気は衰える所を知らず、完売状態が続いています。
熟成に使われた樽は?
ヘーゼルバーン10年の熟成に使用されたのはバーボン樽。
ウイスキー原酒のすべてが熟成期間である10年のすべての時間をバーボン樽によって過ごします。
それとは別に、限定ウイスキーとして、シェリー樽の熟成のヘーゼルバーン12年をリリース。
限定品で入手困難では有りますが、シェリーカスクの影響が大変色濃く重厚な味わいでした
ヘーゼルバーン10年が発売される以前には8年物を定期的にリリース。
現在終売してしまいましたが、8年もバーボン樽熟成のウイスキーでした。
ボトラーズからのリリースもほぼ皆無で、現在ヘーゼルバーンの流通は極めて少なく貴重。
年に数回の入荷するタイミングが購入のチャンス。
「ヘーゼルバーン10年」テイスティング・レビュー
ヘーゼルバーン10年の評価は?
テイスティンググラス に注ぎレビューしていきましょう。
カラーは柔らかに輝くゴールド。
香りはハチミツと麦芽、奥に穏やかな柑橘と潮風。
口に含むと爽やかな麦芽とアプリコット、わずかにバタークリームのような懐かしい香りが下支え。
飲み進めていくと次第にオレンジピールのような柑橘系のニュアンスに変化していくのが面白い。
ボディは穏やかな味わいからミディアム位に感じられるが、クリーミーで濃厚な味わいにも思われる。
フィニッシュでは蜂蜜・柑橘を伴う繊細で気品漂う味わいはそのままに、わずかにビターでスパイシーな味わいが顔を出してくる。
加水すると柑橘系の香りも去ることながら、堆積した植物のような複雑な味わいも同時に印象を残す。
ロックにするとアルコールの辛味が増すようにも思われるが、オイリーな舌触りは健在で心地よく飲み応えがある。
ハイボールにすると香り立ちもそれなりによく飲みやすさは際立つが、先ほどまでの繊細な香りが影を潜めもったいなくも感じる。
Hazelburn10years おすすめの飲み方は?
ヘーゼルバーン10年の原酒が持つ、華やかさや繊細さを堪能するにはストレートが一番だと感じました。
程よい酸味、程よい柑橘 、程よい蜂蜜のような滑らかな甘さ、軸となる三つの味わいにより取られたバランスは秀逸。
凝縮感のある気品漂う味わいは ストレートで最も良さを発揮するように感じました。
スプリングバンクとヘーゼルバーン 比較
蒸留所のフラッグシップでもある スプリングバンク10年 と比較すると、ヘーゼルバーン10年は香り立ち・味わい共に穏やかで繊細。
原酒が持つ強い主張や個性的なフレーバーは圧倒的スプリングバンクに軍配が上がります
ですが、ヘーゼルバーン10年は決して物足りなさを感じるウイスキーでは有りません。
こまやかで バランスの取れた気品ある味わいながらも、確固たる主張を見せるヘーゼルバーンの味わいは唯一無二。
優劣はつけがたいと感じました。
スプリングバンクが「モルトの香水」ならばヘーゼルバーンに感じるのは「ナチュラルフレーバー」
タイプが全く違う味わいながら、凝縮された華やかな香り立ちや蜜蝋を想わせる粘性のある味わいにはある一定の共通点が見出せます。
- 印象的な芳香と味わいを求めるならスプリングバンク
- ゆったり染み入るように嗜むにはヘーゼルバーン
2つの銘柄の使い分けはこんな所でしょうか。
「ヘーゼルバーン10年」コストパフォーマンス&評価まとめ
ヘーゼルバー10年には簡易的ですが箱もついていました(現在は廃止)↓
Hazelburn10years
- ヘーゼルバーン10年はスプリングバンクのサードラベル
- ノンピート・3回蒸留のローランドスタイルで生産
- 定価は10年熟成としては少々高値
- 華やかで可憐、気品漂う味わい
スプリングバンク蒸留所が配するノンピートで3回蒸留のシングルモルトウイスキー
『ヘーゼルバーン』
柔らかく繊細で複雑…
ヘーゼルバーン10年は、初心者・ウイスキー愛好家 問わずに魅了する素晴らしいウイスキーだと感じます。
定価の設定は10年熟成のオフィシャル スコッチ・モルトとしては高値だと感じます。
しかし、口にすると納得のいく味わいではないでしょうか。
ノンピートで穏やかで飲みやすいながらも、他のウイスキーとは一線を画した確固たるヘーゼルバーンならではの香り立ちと味わい。
他の有名銘柄のシングルモルトウイスキーと比べても決して個性が弱いわけではありません。
キャンベルタウンが育む芳醇で可憐な味わいはどこか高貴さを感じます。
値上がりしてかなり高値にはなりましたが、この高い満足度はコスパ的に見ても十分に価値ある1本。
一度は口にしておきたい銘柄の一つではないでしょうか。
評価:コスパ良好
ヘーゼルバーンと同じくキャンベルタウンに所在する蒸留所が生産する「キルケラン」
スプリングバンクとは姉妹関係にあり、年間1ヶ月ほど同蒸留所のスタッフの手により稼働しています。
ライトピート、2回蒸留でキャンベルタウンの味わいが堪能できる1本。
キャンベルタウンに所在する3つの蒸留所のうちの1つ「グレンスコシア」
10年熟成はノンピートでファーストフィルのバーボン樽熟成。
ヘーゼルバーン10年と同様に希少で価値ある1本
ボトラーズブランドである、ダグラスレインが生産する「ザ・ゴールドロンズ」
スプリングバンクとグレンスコシアを原酒に使用したブレンデッドモルト。
キャンベルタウンの特性を知るのに最適な一本。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
ヘーゼルバーン10年の次は「バルヴェニー12年」
ソフトでハチミツを想わせる優美な甘み
スプリングバンク10年の定価や味わいなどレビューしました