国産ブレンデッドウイスキーの代表格「サントリーウイスキー響」
響ブレンダーズチョイスがリリースされたのは日本国内各蒸溜所で原酒不足が囁かれる2018年。
発売されて時が経ち…入手困難な国産ウイスキーの中では多少流通しているように感じます。
優しい味わいで人気を博し、評判を呼んでいる響ブレンダーズチョイスの味わいや定価・おすすめの飲み方をコスパで評価しレビューしていきます。
響ブレンダーズチョイス
- 蒸留所:山崎蒸留所・白州蒸留所・サングレイン知多蒸溜所(サントリー)
- 熟成年数:平均酒齢15年程度
- 熟成樽:ワイン樽後熟原酒を一部使用
- アルコール度数:43 %
サントリーウイスキー「響 ブレンダーズチョイス」
国産ウイスキーの休売終売の相次ぐニュース…。
サントリーから高級ブレンデッドウイスキーの金字塔「響」の新銘柄「響ブレンダーズチョイス」が、飲食店などの業務店限定ウイスキーとして2018年に新発売されました。
現在、タイミングが合えば定価購入が出来る数少ないジャパニーズ・プレミアムウイスキー。
響のラインナップは、休売中(ほぼ終売)の響17年を含めると現在5銘柄
- 響 JAPANESE HARMONY
- 響 BLENDER’S CHOICE
- 響12年 (終売)
- 響17年 (休売中)
- 響21年
- 響30年
ブレンデッドウイスキー「響」についてはコチラから
響ブレンダーズチョイスの定価は?発売日は?
- 発売日:2018年9月4日
- 定価:15,000円(値上げ後)
「響 ブレンダーズチョイス」が発売されたのは2018年9月4日。
響17年、休売のニュースが届いてほどなくしての発売となりました。
定価を当時の17年と比較すると発売時点で2千円ほど安い設定。
山崎18年の定価 と比べると半値以下。
近年の国産ウイスキーの値上がりを考えると妥当以上のものを当時は感じました。
発売当初、ブレンダーズチョイスは料飲店限定で、一般販売がありませんでしたが、現在はネット通販を主体に流通しています。
発売されるタイミングや、価格帯を考慮すると…
味わいこそ違えど「響 ブレンダーズチョイス」は響17年の代替商品と捉えて差し支えないようです。
「価格推移」響ブレンダーズチョイスの定価が値上がり
2022年4月・2024年4月にサントリーは、国産ウイスキーを始め大幅な値上げを行いました。
2018年の発売当初よりしばらくの間、響ブレンダーズチョイスの定価には変化が無かったのですが、残念ながら2022年より値上の対象となってしまいました。
「響ブレンダーズチョイス」値上げ後の定価:15,000円
発売からの価格推移を表でみてみましょう。
2018年(発売) | 2022年 | 2024年 | |
---|---|---|---|
響ブレンダーズチョイス定価 | 10,000円 | 12,000円 | 15,000円 |
定価の値上げ幅は5,000円、1.5倍もの値上げが6年の間に行われました。。
残念ですが、致し方ない事でしょうか…。
ちなみに、山崎18年の定価 はこのタイミングで更に大幅に値上がりしました。
定価の次に、使用原酒などのスペックを確認していきましょう。
違いは「赤ワイン樽熟成原酒」の使用
熟成には多種多様な樽で熟成を深めた幅広い酒齢の原酒を使用。
他のサントリーウイスキー響との特筆すべき違いは赤ワイン樽を使って後熟した原酒をブレンドしている所。
ベリー系の甘く華やかなフレーバーが他の響と違い印象的に訪れます。
使用原酒の酒齢の若さを補う措置だと考えられますが、これが響の元来持つ味わいにプラスの作用をもたらしています。
「和」を感じる美しい色合いと質感のラベル
「響 ブレンダーズチョイス」に使用されているラベルは、ウイスキー原酒のイメージを表しているのか高級感漂う美しい葡萄色(えびいろ)
休売した響17年と同様に手漉きの越前和紙を使用。
質感も定価以上のものを感じます。
華やかでご贈答にも重宝しそうなウイスキー。
響 ブレンダーズチョイスの熟成年数は?
響ブレンダーズチョイスの熟成年数は、最近主流のノンエイジ。
しかし公表されている平均熟成年数はおよそ15年。
使用した原酒の最低酒齢は12年で、中には30年以上の原酒も使用されているということ。
このスペックには定価以上のものを感じます。
大いに満足度が期待できる原酒構成ではないでしょうか。
品評会での受賞歴は?
- 2020年:ISC金賞
- 2021年:ISC金賞
イギリスの酒類専門誌により開催される世界最高峰と言われる蒸留酒のコンペティションで2年連続の受賞。
発売されてすぐの受賞には響ブレンダーズチョイスの世界的な評価の高さを感じます。
「響ブレンダーズチョイス」は通販購入できる?
本来は、響ブレンダーズチョイスは、残念ながら公式販売は無く購入できません。
サントリーのオンラインショップでの販売もありません。
サントリーを含め、国産ウイスキー全体的な原酒不足のせいか飲食店などの業務店限定ウイスキーとして当初発売されました。
しかし、リリース前から少数ですが予約販売を受け付けている酒販店も見受けられました。
発売されて時間が経過し…
現在は楽天やアマゾンなどで購入可能。
タイミングが合えば定価にてネット通販で購入できる数少ない国産ウイスキーの銘柄。
「響ブレンダーズチョイス」テイスティング・レビュー
響ブレンダーズチョイスの評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
ブレンデッドウイスキーでは有りますが、ストレートでウイスキーを飲むためのテイスティンググラス を選択。
カラーは少しおもための琥珀色。
香りはすっきりとした甘みのある果実とかすかな樽材。
口に含むと、まず最初に穏やかで上品な味わいが印象深く訪れる。
舌触りはするりと滑らかで飲みやすい。
徐々に 少々ウッディーでスパイシーな味わいも感じられるが決して強くはなく穏やかで和の雰囲気を感じる。
ボディはミディアムからライト。 若干、若い原酒のアルコール感も感じ取れるが、 嫌悪感を持つ迄には至らない。
フィニッシュでは甘くフルーティーな味わいと、ビターでスパイシーな味わいが混ざり合い穏やかに消えていく。
加水すると飲みやすさがさらに増し、刺激の無いとろりとした甘みが舌を包む。
ロックにすると飲みやすさは変わらないのだが、フィニッシュのビターでドライな印象が強くなったようにも感じられた。
ハイボールにするとフローラルで爽やかな甘みと酸味の調和のとれた主張の感じられるハイボールに。
「響ブレンダーズチョイス」おすすめの飲み方
おすすめの飲み方は万能。
響ブレンダーズチョイスは、どの飲み方でも楽しめるオールマイティなウイスキーに感じました。
ブレンデッドウイスキーというカテゴリーの中ではストレートで飲んだ時の満足度が高い。
終始気品漂う香り立ちに複雑なスパイスが溶け込む柔らかな味わい。
初心者はもちろんウイスキー愛好家にもストレートで楽しんでみて欲しい
「響ブレンダーズチョイス」の定価と味わい コストパフォーマンス&評価 まとめ
響BLENDER’S CHOICE
- 赤ワイン樽熟成原酒を使用
- 響17年の後継ウイスキー
- 飲食店限定発売だがネット通販にて購入可能
- 初心者からウイスキー愛好家まで幅広く楽しめる味
- 定価で購入なら高コスパ
数あるサントリーブレンデッドウイスキーの銘柄の中でフラグシップ的な存在だった「響17年」
その休売とほぼ同時期に発売され、定価からみても後継モデルともいえる立ち位置の「響ブレンダーズチョイス」
赤ワイン樽熟成原酒をブレンデッドウイスキーに使用するというサントリーの新しい挑戦。
休売となり入手困難となってしまった響17年と比較すると、その酒質のタイプは驚くほど違い、フレーバーの面では17年の方が圧倒的に力強く、惹きつけられる味わいだったのかもしれません。
しかし国産ウイスキーの人気が高まり、ウイスキー原酒が底をついていく作今の状況、このブレンダーズチョイスの販売に至ったサントリーのブレンダーさんの手腕には 目を見張るものがあるように思えます。
基本的に一般販売が行われない業務店(料飲店)限定仕様なのは残念ですが、 定価を考えても十分に飲む意義のあるジャパニーズブレンデッドウィスキーであると感じました。
定価の設定が17年を下回っているのにも好感が持てます(ニューリリース時)。
シェリー樽熟成のウイスキーが好みの方にもオススメしたい逸品。
ウイスキー初心者の方や女性の方にも受け入れやすく飲みやすい味わいでありながら、ウイスキー愛好家も楽しませてくれるバランスの良さは まさにブレンデッドウイスキーの境地。
一般販売はされないウイスキーのはずなのですが このご時世、ネット通販にて入手可能です。
品薄・終売なんて事になる前に早めに飲んでおいた方がよい国産ウイスキーではないでしょうか。
評価:コスパ優良
高級ブレンデッドウイスキー響の中で、最も価格の安いのがこの「ジャパニーズハーモニー」
12年終売後に発売されたノンエイジ品
響を飲んだことがない方は取りあえずこちらから。
サントリーのブレンデッドウイスキーといえば響と双璧をなす「ローヤル」
こちらは販売価格も安くコスパも上々。
ワイン樽を使って仕込んだ国産ウイスキー「マルス モルテージ 越百 ワインカスクフィニッシュ」
フルーティーで甘くスパイシーな味わい。
数量限定のため、試すならお早目に。
響で限定リリースされている「意匠ボトル」
日本の美しい風景がボトルに描かれ、ご贈答にも最適な一本。
ラベルの風景も数種類あり、飲んだ後も眺めているだけで満足。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
響ブレンダーズチョイスの次は…
同じくワインカスクに焦点を当てたウイスキー「イチローズモルト ワインウッドリザーブ」
甘く優美な味わい…赤ワイン樽の恩恵を楽しんでみよう↓
長らく愛されたキリンの国産ブレンデッドウイスキー「富士山麓」もとうとう終売
国産ウイスキーに触れてみよう