最近話題になってるイギリス(英国)ウイスキー
『バンクホール』
「バンクホール(BANKHALL)は、どんなウイスキー?」
「安い定価…旨いのか?」
この記事では、英国・リバプール発の注目クラフトウイスキー「バンクホール」の味わい・種類・定価・評価まで、実際に飲んだレビューをもとに詳しくご紹介。
テイスティング&レビューするのは
『バンクホール ブリティッシュ シングルモルトウイスキー』
特に初心者から中級者に向けて、バンクホールは「飲みやすくてコスパが良い」と注目されている1本。実際どうなのか?どの種類がオススメか?
この記事では、以下を中心に解説します。
- バンクホール各種の味の違いと種類
- 定価や価格帯のコスパ感
- 実飲レビューと評価・飲み方(ストレート/ハイボールなど)
- 他のウイスキーとの違いと比較
「低価格帯で次に飲む1本」を探しているウイスキー愛好家の方も、「初めての1本」を探している初心者の方は特に注目して読み進めてください
【結論】バンクホールは買い?味・評価・コスパ総まとめ
バンクホール(Bankhall)は、イギリス・リバプール発のクラフトウイスキーブランドであり、クラフト感あふれる味わいと手頃な価格が魅力の一本です。
結論から言えば、「重厚で複雑な味を求める愛好家にはやや物足りないかもしれませんが、初心者やライトに楽しみたい方にはおすすめできるウイスキー」です。
以下で、味わいや評価、そしてどんな人に向いているのかを詳しくまとめていきます。
バンクホールの総合評価:買う価値はある?
実際に筆者が飲んで感じた、バンクホールの評価を総合的に表にまとめてみました
評価項目 | 評価コメント |
---|---|
味わい | トリプル蒸留ならではのスムーズで軽快な味わい |
香り | 繊細でクリーン。甘みや穀物感が穏やかに香る |
飲みやすさ | 非常に高い。ストレートでもアルコール臭が少ない |
価格・定価 | 2,000円台〜とリーズナブル |
初心者向け度 | ◎ 飲みやすくクセが少ないため、最初の1本に最適 |
通の満足度 | △ 深みや複雑さを求める人にはやや物足りないかも |
筆者の結論は、買う価値があるかどうかは、「どんなウイスキー体験を求めるか」によります。
ご自身の求めるウイスキーと合致するか、上記の表でご確認ください。
「安くて旨いは真実か?」コスパの実力
「安いウイスキーは味がイマイチ…」という先入観を持っている人も多いかもしれません。
しかし、バンクホールは、クラフトウイスキーとしてのこだわりを詰め込みながらも、2,000円台〜という手に取りやすい価格を実現しています。
- トリプル蒸留(Triple Distillation)によるスムーズな飲み口
- 自社一貫生産(Grain to Glass)による品質管理
上記がバンクホールの特徴(内容は下記の項で解説)。
この要素がそろってこの価格であれば、「安いけど美味しい」は確かに真実と言えるでしょう。
普段の晩酌用やハイボールで気軽に楽しみたい人にとっては、コスパの高さを実感しやすい1本です。
しかし、前述した通り、過度な期待は禁物。
飲みやすくスムースな分、味わいの奥深さには物足りなさを感じます。
バンクホールがオススメな人は?
バンクホールの味わいは、軽やかで飲みやすく、クセが少ないのが大きな特徴。
そのため、以下のような人におすすめしたいウイスキー。
バンクホールが向いている人
逆に、長期熟成のような奥深さ・ピート感・重厚感を求める愛好家にとっては、やや物足りなさを感じる可能性があります。
あまりおすすめできない人
つまり、バンクホールは「ウイスキーの入り口として最適」であり、「日常使いしやすいクラフトウイスキー」。
味の奥行きを求める段階に来たら、次のステップとして他銘柄に進む、という流れが自然です。
これを踏まえ、次の項ではバンクホールがどのようなウイスキーであるかを触れていきましょう。
バンクホールとは? ― 英国リバプール発のクラフトウイスキー
イングランド・リバプール発のクラフトウイスキーとして、近年注目を集めている「バンクホール(Bankhall)」
伝統ある蒸溜所の名を継ぎながら、現代のクラフトスピリッツを体現する存在として、ウイスキー業界で存在感を高めています。
ここでは、バンクホール蒸溜所の歴史的背景と、公式サイトから読み取れるブランド哲学について詳しく紹介します。
バンクホール蒸溜所の歴史と再始動
バンクホールの名前は、1790年にリバプールで創業した「バンクホール・ディスティラリー」に由来しています。
当時、イングランドでは稼働している蒸溜所がわずか4つしかなかったと言われており、1887年に出版されたアルフレッド・バーナードの著書『Whisky Distilleries of the United Kingdom』にも記されています。
しかし、産業構造や消費スタイルの変化とともにその姿を消し、長らく歴史の表舞台から姿を消していました。
そして現代、バンクホールは「Great British Whisky」の名のもとに、伝統と革新を融合させたクラフトウイスキーブランドとして始動を果たします。
バンクホールは、過去の偉大な英国ウイスキーにインスパイアされた現代的な蒸溜所です。古き良きスピリットを現代的なアプローチで蘇らせています。
このように、過去のリスペクトと現代のクラフトマンシップの両立が、バンクホールの出発点となっています。
バンクホール「ウイスキーの2つの特徴」
バンクホールのウイスキー造りには、「クラフト」を名乗るにふさわしい哲学とこだわりが詰まっています。
上記でも少し触れましたがこの項では3つの柱を紹介します。
1. トリプル蒸留(Triple Distillation)
スコッチウイスキーでは、通常2回蒸溜が主流とされていますが、バンクホールでは「トリプル蒸留(3回蒸溜)」を採用しています。
これは、蒸溜工程を3回行うことで、より軽やかでスムーズな味わいを実現する製法です。
もともと3回蒸溜はアイリッシュウイスキーに多く見られる伝統的な手法ですが、実はスコットランドのローランド地方でもかつてから伝統的に使われており、現在でも一部の蒸溜所が継承しています。
そのため、バンクホールがイングランドのクラフトウイスキーとしてこの製法を積極的に取り入れているのは、伝統と革新を融合させた非常にユニークな試みといえるでしょう。
2. グレイン・トゥ・グラス(Grain to Glass)
バンクホールのもう一つの哲学が、「グレイン・トゥ・グラス」の精神。
これは、原料の処理から蒸溜、熟成、ボトリングまで、すべての工程を自社で担うことを意味します。
この一貫生産体制により、外部に委託することなく品質管理を徹底。
「顔の見えるウイスキー造り」これには好感が持てます。
バンクホール「3つの種類」 ー 個性と設計思想をひも解く
バンクホールのウイスキーを語るうえで、押さえておきたいのが「3つの種類(作り方の方向性)」
大きく分けて、現在リリースされている主な製品には以下の3つのスタイルがあります。
- バンクホール ディスティラーズカット
- バンクホール ブリティッシュ・ブレンデッドウイスキー
- バンクホール ブリティッシュシングルモルト
どれも同じ「バンクホール」の名を冠しながら、意図してかえられた製法により味わいが異なります。
ここでは、それぞれの特徴をわかりやすくご紹介しましょう。
まずは当記事で紹介するウイスキー
バンクホール ブリティッシュ シングルモルト
バンクホール、数ある種類の中で今回レビューするのは『バンクホール ブリティッシュ シングルモルト』
伝統的なアイリッシュ、アメリカン、スコッチ・ウイスキーのブレンドに挑戦するため、2023年に発売されました。
「Single Malt(シングルモルト)」とは、大麦麦芽(モルト)だけを原料とし、1つの蒸溜所の原酒のみで製造される正統派ウイスキー。
「single malt」には「単一蒸溜所のモルトウイスキー」という意味が含まれ、ウイスキー愛好家にとって特別な存在。
低価格帯のウイスキーの割に凝ったボトルデザイン
銘柄名の「BANKHALL」のアルファベットはボトルに直接描かれるシルクプリント。
側面にも凹凸のある文字で描かれ特別感があります。
熟成樽の種類とその効果
バンクホール シングルモルトは、熟成樽を組み合わせて味わいに厚みと奥行きを与える手法を採用しています。
- 75%:アメリカンバーボン樽(EXスバーボン)
→ バニラやトフィーの甘みと、軽やかなオーク感を添えます。 - 25%:新樽(American Virgin Oak)
→ 新しい木材の強いウッディノートとバニラカスタードのような香りが加わります。
このブレンド熟成によって、「香りはトフィー&甘い柑橘ピール」「味はドライフルーツとチョコレート、シナモン」といった奥行きある風味が演出されます。
ここから紹介する2種類は、日本での販売がまだほとんど行われていません。
バンクホール ブリティッシュ・ブレンデッドウイスキー
3つの蒸溜所の原酒をブレンド
- イングランド:バンクホール蒸溜所
- スコットランド:ボニントン蒸溜所
- ウェールズ:アバフォールズ蒸溜所
バンクホール ブリティッシュ・ブレンデッドウイスキーは、イングランド、スコットランド、ウェールズの3地域で生産された原酒をブレンドした、まさに「ブリティッシュ・ブレンデッドウイスキー」
バンクホール ディスティラーズカット
今回レビューしたブリティッシュ シングルモルトよりもアルコール度数が6度高い46度でボトリング。
ノンチルフィルタード製法が用いられています。
バンクホール ブリティッシュ シングルモルト「テイスティング・レビュー」
バンクホール ブリティッシュ シングルモルトの評価は?
実際にグラスに注ぎテイスティング&レビューしていきましょう
評価軸 | 内容 |
---|---|
香り | クリアで爽やか。柑橘ピールのシロップ漬け、奥にイチジクやミルクチョコの甘い香りが潜む。 |
味わい | 軽やかでキレが良く、若さとともにじんわり広がる甘ビターな風味。麦芽の香ばしさが心地よく、雑味が少ない印象。 |
余韻 | 切れ上がりは早めだが、ほのかなビター感とミルクチョコ・穀物系の甘みが穏やかに残る。 |
飲みやすさ | 非常にライトでアルコール感も控えめ。ウイスキー初心者でも受け入れやすい反面、重厚感はやや控えめ。 |
カラーは、住み切ったイエローゴールド。
香りはすっきりとクリアで、柑橘ピールのシロップ漬けを思わせる爽やかさ。
奥には、ミルクチョコレートやイチジクの甘く柔らかなニュアンスが隠れています
口に含むと、まず印象的なのは軽やかさとキレの良さ。
原酒の若々しさを感じさせつつ、次第にビターな風味がじわじわと広がっていきます。
ボディは軽やかでライト。
ウイスキーが苦手な人でも抵抗なく飲めるほどの軽やかさ。
その反面、少々深みにかけるとも感じる。
それでも、心地よい麦芽香が全体を包み、軽やかなボディでありながら、アルコールのツンとした刺激は控えめ。これがこのウイスキーの大きな魅力。
フィニッシュでも、一貫してこのウイスキーは軽やか。
切れ上がりも早く飲みやすさが際立つ。
ここで特徴的なのはじわりとあがってくるビターな味わいと、ほのかに香る麦芽の香ばしさ。
その背後に最後に残るミルクチョコや穀物系のクリアな甘みは、悠和で好印象。
加水すると、さらに軽快で飲みやすくなりますが、ドライでビターな側面が強まり、ややシャープな印象に。
ロックにすると、エステリーなニュアンスとビター感が前面に現れ、好みが分かれる所。
ハイボールにすると健やかな麦の香りと穏やかな甘みのバランスが良く飲みやすさが際立つ。
BANKHALL BRITISH SINGLE MALT WHISKYおすすめの飲み方
バンクホールは安い価格帯の割に、ストレートでも楽しめるますが、満足度という点ではやや物足りなさを感じるかもしれません。
一方で、ハイボールにするとこのウイスキーの真価が発揮されます。
ニュートラルな爽快感と滑らかな甘みが絶妙に調和し、食事との相性も良好。
ロケーション問わず、気軽に楽しめる1本としておすすめ。
「バンクホール ブリティッシュ シングルモルトウイスキー」定価をコスパで評価 まとめ
- バンクホールは英国発のクラフトウイスキーブランド
- 3回蒸溜でスムースな味わい初心者にもおすすめ
- シングルモルトとしては手に取りやすい価格帯なのが魅力
- 味わい深さを求めるウイスキー愛好家には物足りなさも
- おすすめの飲み方はハイボール
シングモルトウイスキーとして、安い価格が魅力的で巷で話題になっている英国産ウイスキー
『バンクホール ブリティッシュ シングルモルトウイスキー』
実際に飲んで、筆者が感じた率直な感想は…
「香りと軽快さは好印象。ただ深みに欠けるため、飲み応えを求める人には物足りない可能性も」
ウイスキー初心者や、日々の晩酌に手軽で上質な1杯を探している方にはぴったりの1本。
シングルモルトとしては定価も手頃で、コスパを重視する人にとって高評価の選択肢と言えるでしょう。
一方で、スモーキーなウイスキーや重厚な樽感を求める愛好家には、やや物足りなさを感じる可能性もありますが、だからこそ「気軽に楽しめる英国クラフトウイスキー」としての存在価値があるようにも思えます。
バンクホール ブリティッシュ シングルモルトウイスキーは、これからウイスキーの世界に足を踏み入れる人にとっても、日常使いで“もう1本”を探している愛好家にとっても、1度は飲んでみる価値のあるウイスキーではないでしょうか。
コスパ優良
バンクホールと同様に安くて旨いシングルモルトウイスキー
華やかな香り立ちでハイボールとの相性も抜群
最近値下げを発表したのも好印象
台湾を代表するシングルモルトウイスキーで、熟したトロピカルフルーツとバニラの香りが特徴。
口当たりは滑らかで軽快、ほどよい甘さとウッディさがバランス良く広がります、初心者にも飲みやすい仕上がり。
コスパも良く、ハイボールでも個性がしっかり感じられる一本。
滋賀・長濱蒸溜所によるブレンデッドモルトの第一弾。
海外モルトと自社原酒をバランスよくブレンドし、フルーティーで華やかな香りが特徴、バニラやキャラメルの甘みが穏やかに広がります。
価格以上の完成度で、国産クラフトウイスキーの入門にもぴったりの1本。
味わいをレビュー&コスパで評価↓

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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