蒸留所・・・ハイランドパーク蒸留所
地域・・・オークニー諸島メインランド島
熟成・・・ノンエイジ
アルコール度数・・・46.8%
熟成樽・・・全体の80%がファーストフィルのシェリー樽
ハイランドパーク ダーク・オリジンズ
※現在は終売
スコットランド最北端、オークニー諸島にある蒸留所、「ハイランドパーク」から2014年にリリースされた「ハイランドパーク ダーク・オリジンズ」
インパクトのあるその出で立ち、シェリー樽の影響をしっかりと受けた原酒の構成。
頂くまえから期待してしまいます。
ハイランドパーク蒸留所については以前コチラで触れました
ハイランドパーク ダークオリジンズその由来は、1700年代の終わりにハイランドパークの礎を築いた、創業者である「マグナス・ユンソン」に由来します。
この創業者「マグナス・ユンソン」は闇のヒーローとも言われ、ハイランドパークの歴史には欠かす事の出来ない存在。
マグナス・ユンソン
オークニー諸島、ハイパークの丘に秘密の隠れ家を作った男マグナス・“マンツィ”・ユンソン。
闇にまぎれて密造者 (ダーク・ディスティラー)となり、収税吏の手が届かないように オークニーの人々にウイスキーを届けていました。
ハイランドパークの 歴史は、マグナス・ユンソンを抜きにしては語れません。
昼間は 人々のために教会であくせくと働きながら、真夜中には優れた ウイスキーをその手で造りだし、それを口にする人々の心を温め、 結びつけていたのです。
密造時代におけるまさに“闇のヒーロー”
蒸留所創業当時の過酷さが垣間見えます。
ハイランドパーク ダークオリジンズの特徴
まずは印象的なボトルデザイン。
マグナス・ユンソンの生きざまにインスパイアを受けて誕生したというこのマットブラックのボトル。
ハイランドパークのロゴがボトルから浮き出る様に大きく刻印されています。
そして構成する原酒は、全体の80%(ヨーロピアンオーク:60%、アメリカンオーク:20%)がファーストフィルのシェリー樽原酒を使用。
これは、ハイランドパーク12年の2倍以上という贅沢さ。
熟成年数の表記はなく「ノンエイジ」
ノンチルフィルターで、アルコール度数は高めの46.8度での瓶詰め。
ハイランドパーク ダークオリジンズ テイスティング・レビュー
カラーは少し赤みがかった濃い目のブラウン。
香りはシェリー樽系のフルーティーな甘みとスパイシーな香りが上がる。
口に含むとビターチョコレートの様な苦味とドライさ、シェリー樽由来のスパイシーな味わいと共に、ピート、熟したフルーツの甘みが順に現れる。
フレーバー豊かで中盤からは、ウッディーな渋みが強く現れる。
フィニッシュではスモーキーでフルーティーな甘みは感じながらもドライでスパイシーに続いていく。
加水するとシェリー系のふくよかな甘みが前面に現れ品良くまとまる。
ストレートでは酒質の力強さをしっかりと感じる出来映えだが、加水すると甘く上品に変化するのも面白い。
コストパフォーマンス&まとめ
近年、シェリー樽不足からマッカランを初めシェリー樽熟成のウイスキーが価格高騰したり、終売したりという状況下のもと、この「ハイランドパーク ダーク・オリジンズ」はリリースされました。
リリース当初、その価格からもクオリティーは半信半疑、、、
飲んでみると熟成感がそれ程強く出ているわけではないように思えます。
ですが、しっかりとシェリー樽からの影響を受けた飲みごたえのある味わいにハイランドパークらしさも加わり、満足度の高い一本に感じました。
現状この価格帯で、ここまでしっかりシェリー樽由来の味わいを感じられるウイスキーは少なくなっているのではないでしょうか。
ウイスキーをじっくりと味わいたい気分の時のチョイスにピッタリの一杯。
コスパ優良
熟成年数は25年、カスクストレングスでの瓶詰。
全体の50~60%をファーストフィルのシェリーカスクで熟成した原酒で構成。
ナッツや蜂蜜、チョコレートのような濃厚な風味があり、極めてパワフル。
ハイランドパークはメジャー蒸留所の中ではインディペンデントボトラーからのリリースも多く、楽しませてくれます。
特にカスクストレングスの物は飲みごたえがあり、満足度がかなり高い物が多く感じます。
旧ボトルのハイランドパーク。
時代と共に味わいも変化し、、、
ボトルに直接ラベルが描かれている「シルクプリント」の時代にはフレバー豊かで素晴らしいものが有りました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
良いウイスキーLIFEを
終売してしまったハイランドパーク ダーク・オリジンズ、同じくアイランズでシェリーカスクの「アラン シェリーカスク」に目を向けてみてはいかがでしょうか↓